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ブンチョウはピカソがお好き

― 世界の[トンデモ研究論文]大集合(5) ― ◆ブンチョウはピカソがお好き  ついつい偉い大学や研究所の先生の論文から、何か役立つ知恵を得ようとしてしまうわけだが、それが、そもそもの過ちではないか。  つくづくそう思わせてくれるのが、慶應義塾大学グローバルCOEの渡辺茂教授と一方井祐子氏がによる「ブンチョウは印象派よりキュビズムが好き」という研究発表。人間以外の動物でも、人間が作った絵画に好き嫌いを示す最初の報告とのことだが、この研究は「なぜ人間が美を感じるのか」という人間の根源を問うもの。そのために、同教授らは今後、ブンチョウはキュビズムのどこが気に入ったのか? といった新たな問いに挑戦するというからロマンではないか。  コオロギの交尾の詳細を解明したイギリス・エクセター大学の生物学者も同様である。 「オスもメスも最大40回と頻繁に交尾を行う」「常に特定の相手というわけではない」「長く鳴くことのできるオスは交尾の回数も多い」など。これらの結果が生物学的に及ぼす影響の大きさは、残念ながら我々にはわからない。  ただ、野原に赤外線カメラ96台とマイクをセットし、25万時間(!)ものビデオを分析したという、研究者のその情熱に胸を熱くするのである。 取材・文/田山奈津子 古澤誠一郎(オフィス・チタン)牧 沙織 鈴木靖子(本誌) 撮影/山形健司 イラスト/坂川りえ
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