「気持ち悪い毛虫の塊も美味しそうに見える」昆虫食で世界が変わる!?

 レバ刺しが禁止になるなど、何かと「食と安全」が話題になる昨今。そんななか、通常の神経であればどう頑張っても食えないものを平然と食う人々が少なからずいる。その中で昆虫を食べる人たちに話を聞いてみた。

 下北沢で開催されたイベント『蝉BAR』は蝉フライ・蝉の串揚げ・蝉燻製・蝉コンフィなど、セミの幼虫や成虫を調理して出すという催しだった。

 なぜ食べるのか。精力のため、または度胸試しか? 主催者のムシモアゼルギリコ氏に聞くと、「おいしいからです」と即答された。

「昆虫が食べられることがわかれば、世界が変わります。そこらへんにいる昆虫が全部、食材になるんです。桜にわく桜毛虫なんて気持ち悪いだけですが、食べると桜の香りがほのかにしてウマい。それがわかったら、あの気持ち悪い毛虫の塊がおいしそうに見える」

 目に映るすべてが食材……確かに世界の見方が変わりそうだ。

 蝉BARの会場となった居酒屋には人が溢れ、セミはもちろん、昆虫を生まれて初めて食べたという人がほとんど。感想を聞くと、

「意外とクセがない」
「少し苦いというか味が残る」
「ピーナッツバターの味?」

 勧められたセミの幼虫の素揚げを食べてみた。形だけならエビと思えなくもないが、色は真っ黒だ。嚙むと……グニャリと中身が出た。真っ白だ。これは……ゴキブリを叩き潰したときのアレではないか。

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「ゴキブリもおいしい。普段はマダガスカルゴキブリという外国産の大型ゴキブリを食べています。中身はカニみそみたいな味です」

奇食

幼い頃から楳図かずおの漫画に心酔していたムシモアゼル氏が実際に作ったゴキブリ粥はアルゼンチンゴキブリ(マダガスカルゴキブリよりやや小ぶりの外国種)を素揚げにして塩を振り、白粥に散らしたもの。味は「さっぱりしておいしいです」。昆虫食についての情報は『むしくい』http://mushikui.net/ にて

 見せてもらうと、予想を超えていた。何だ、この凶悪かつ巨大な昆虫は! 家にいるゴキブリなど、プロレスラーを前にした小学生同様である。ムシモアゼル氏は、そんな巨大ゴキブリを“食用”として繁殖させている。

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 最近は漫画に出てくる昆虫料理を再現しているムシモアゼル氏。

「先日、つのだじろうの『亡霊学級』に出てくるアオムシ弁当を再現してみました」

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 いじめられっ子がアオムシをいじめてうっ憤を晴らしていたら、弁当がアオムシに変わってしまったという漫画だが、そんなものを再現してどうするのか。

「読んでいると食べてみたくなるじゃないですか!」

 さて、初めて食べたセミの味は甘エビの頭のみその味がした。だが、食べた後に独特の匂いが……そう、虫の匂いである。

「慣れるとそれがおいしい」(ムシモアゼル氏)

我々は慣れなくていいです!

奇食

アゲハ蝶の幼虫を蒸してお弁当のおかずに! つのだじろう『亡霊学級』の中の「虫」に出てくる“アオムシ弁当”を再現。作中では生臭くいやな匂いがすると描写されていたが、実際の味は「レモンの香りがして、ハーブを食べているみたい」(ムシモアゼル氏)


― [奇食・ゲテ食]愛好家の主張【2】 ―

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