森永卓郎先生も絶賛!アクアよりフィールダーが経済的な理由

←【前編】はコチラ 燃費然り、デザイン然り、馬力然り、クルマを選ぶ基準はいろいろありますが、昨今のクルマ選びは、実用を無視して燃費に大きく偏っているようです。今回は、日本の国民車を例に荷物を運ぶ道具としてクルマを考えてみました MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi 池之平昌信=写真 Photographs by Ikenohira Masanobu カローラフィールダー ◆名を捨てて実を取るを目指すならカローラフィールダーは悪くない選択だ!!  実はカローラって、近年は、キムタクがCMしてたワゴン(フィールダー)のほうが、セダンより売れていたんだ。そのフィールダーはどうかと思ったら、老衰のセダンとは大違い。クルマを使い倒すアクティブ派って感じで、なかなかいいんだよ。道具として割り切ると、凡庸さが生きてくるね!  売れ筋グレード(カローラフィールダー1500G)で、お値段は173.5万円。これは、ハイブリッドカーのアクア「S」より5万円強安い。それでいてラゲッジはアクアよりかなり広いんだ。試しに、最近僕がハマってる高級折り畳み自転車を積んでみた。  アクアだと、後席を一部前に倒さないと2台積めないんだけど、フィールダーなら、後席そのままでもラゲッジに2台+α積めた! フィールダーの圧勝だ。  クルマって、「自転車を積んでサイクリングに行く」みたいな明確な目的ができると、ルックスとかイメージとかステイタスなんてどうでもよくなって、どれが道具として最も安くて役に立つか、そういうことで選ぶようになるんだよね。日本ではミニバンに押されてサッパリ売れなくなっちゃったワゴンだけど、新型カローラフィールダーは、アウトドア派の道具グルマとして、あるいはファミリーカーとしてかなりいい。バカ売れ中で納車5か月待ちのアクアにも確実に勝ってる。  なのに新型カローラは、出足からカローラとしては未曽有の販売不振だという。最大の原因は、ハイブリッドじゃなくて全車凡庸なガソリンエンジン車だってこと。エコカーブームのおかげで、「そんな凡庸なクルマいらんわ」ってことになっちゃった。凡庸以下の諸君には残酷な話だね~。  でも、考えてごらんよ。都市部に住んでれば、クルマに乗るなんてたまの休日くらいだったりするだろ? 確かにハイブリッドカーは燃費がいいけど、値段が何十万円も高いから、ものすごく距離を走らないとモトが取れない。フィールダーとアクアみたいに値段が同じくらいの場合は、そのぶん確実に室内が広かったりする。名を捨てて実を取れば、アクアよりフィールダーだ。なにしろあの森永卓郎先生が「一番経済的」と言って乗ってるカローラフィールダーだもん。間違いないよ! 【結論】 都市部では、プリウスに乗ってるのに年間1000kmも走らない人がけっこういる。そんなんじゃ100年乗ってもモト取れんわ! 名を捨てて実を取る森永卓郎先生を目指せば、カローラフィールダーは悪くない選択だ ― アクア vs カローラフィールダー。自転車積載対決!【2】 ―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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