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アメリカの破綻再生企業はなぜ狙い目なのか?

堀古英司氏

堀古英司氏

 ’10年1月に経営破綻し、上場廃止となったJAL。株券はただの紙くずになり多くの個人投資家をどん底に叩き落とした。そんなJALが9月中旬に再上場するという。本来、日本では破綻後、再上場する銘柄は少ない。しかし、一方で海外では、GMなどの企業が見事に復活し、再上場を果たした事例も。アメリカ株で再上場銘柄をよく見ている堀古英司氏はこう語る。 「私のヘッジファンドでもいくつかの銘柄を採用していました。アメリカでは破綻企業が再上場した場合、狙い目であることが多いんです。化学メーカーのライオンデルバゼルや商業金融のCIT、小売不動産投資信託のゼネラルグロースなどがその成功例です」 どの企業にも共通するのは、本業に独自の強みがあること。 「なのに、何らかの理由で過剰債務を抱えるか融資を打ち切られて破綻してしまうんです。特に近年はリーマンショックの影響が大きかったですね。本来であれば破綻しなくてもいい企業も潰れていたりしました。しかし、もともと本業がしっかりしていれば大丈夫」  破綻後、連邦破産法の適応により、さらに筋肉質な企業になって帰ってくるのだ。 「大体は破綻前に赤字を蓄積しているのですが、再上場後の利益と累積赤字を相殺でき、数年間税金を払わなくてもいいというメリットも生じます。それに、一般的に破綻した企業はイメージがよくないので、再上場後の株価は割安に放置されています。なので、よい企業に割安に投資できるチャンスでもあるんですよ」  破綻した企業すべてが買いというわけではないそうだが、一考してみる価値はあるのかも。
リーマンショック

リーマンショックの影響をもろに受けたGMも'10年に再上場。わずか1年5か月というサイクルに「米自動車産業の復活」との声も

― リストラで業績好調! 再上場株JALは本当に狙い目か【3】 ―
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