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陸山会事件 小沢一郎にも録音データあり!?【後編】

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「盗聴」の仕方を解説する石川知裕議員

カバンの側面のポケットを指して、「ここにICレコーダーに高性能集音マイクをつけて録音した」と解説する石川議員(ニコニコ動画より)

「録音するってのは佐藤優さん(元外務官僚で作家。週刊SPA!連載「インテリジェンス人生相談」でもお馴染み)に強く勧められました。ただし、取り調べのときには『録音してないよね?』としきりに聞かれます。まず携帯電話の電源は切らされます。ポケットの中身を出して(ICレコーダーなど)何も持っていないことを証明させられます。この『録音してないよね?』と聞かれて、録音する神経というのはたいへんなものです。私の場合は、カバンの脇のポケットにICレコーダーを入れておきました。それだけだと、鮮明に録音できない可能性があるので、これに高度な集音マイク(値段は『秘書に買いに行かせたのでわからない』とのこと)をつけて、カバンに入れておきました」 完全にダマシ打ちで「盗聴」したってこと。当然、メチャクチャ緊張したという。 「私、痛風じゃないんですけど、尿酸値が高くて、よく水を飲むように言われているんです。毎日、水を2リットルぐらい飲まなくちゃいけないので、気分転換も兼ねてよくトイレに行くんです。その間、カバンは取調室に置きっぱなしです。トイレに行っている間に、ICレコーダーが『ガチャ』っとか鳴って止まったらどうしようって緊張しっぱなしでした。後に弁護士さんに証拠として提出するのもためらいました。約束破って、録音していたんですからね」 録音データには、検察官の「検察が石川議員再逮捕しようと組織として本気になったときに、まったくできない話かっていうとそうでもない」という発言が記録されている。“絶対的権力者”から脅しめいた言葉を浴びながら、録音することのハードルの高さは推して測るべし……。 なお、石川氏は「取り調べの録音は法的に認められているんです」というが、元検事によれば「録音を禁止する法律はないが、検察は『庁舎管理権』という権利を主張して録音を認めない」もの。検察が「録音するな」と念押しすることに法的拘束力はないが、禁止する大義名分ぐらいはあるようだ。 となると、気になるのは1つ。佐藤優氏が付き合いのある人物は石川氏のみにあらず……もしかして、小沢さんも録音してたりして? 「録音されてたかはわかりません。これからの切り札が消えますので、お答えできません(笑)」 そう“リップサービス”を交えて、回答してくれた石川氏。果たして切り札はあるのか? 今秋から始まる小沢氏の公判にも注目したい! 取材・文・撮影/池垣完 「佐藤優さんも『ここまで書くとは……』と驚いていた」(上杉隆氏)という、石川知裕議員の著書『悪党~小沢一郎に仕えて~』が発売中
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