日産、ホンダetc.開発中の超小型自動車現状リポート

6月に国土交通省が発表した、環境対応車の普及による低炭素まちづくりの実現に向けたガイドライン。ここで注目すべきは、「自動車よりコンパクトで取り回しがしやすく、環境性能に優れた1~2人乗り」というパーソナルモビリティの定義が示されたことだ。そしてこの秋、ついに初の市販車「コムス」がお目見えする!

西村直人=文 Text by Nishimura Naoto

◆価格、乗り心地etc.近未来の主役超小型車の実用性はどんなもの?【後編】

⇒【前編】はコチラ「市販される超小型自動車の実用度は?」
http://nikkan-spa.jp/279045


 EV販売実績でリードする日産は「日産ニューモビリティコンセプト」を展開中。こちらはバイクのように前後に座る2人乗りのEVで、すでにルノーが欧州で販売している「RENAULT TWIZY」と構成部品の99.9%が同じだ。

 日本での発売は未定ながら検討テストはけっこう盛んで、4台が狭路や坂が多い淡路島で高齢者に運転してもらいデータを収集中。同じく狭路や坂の多い神奈川県横浜地域では、防犯パトロールカーとして頭上に青いパトライトをつけた1台が活躍中だ。日産自動車の柳下謙一氏は「実証実験データをもとに日産独自のパーソナルモビリティを開拓したい」と語る。

 ちなみに、写真の車両が軽自動車規格のナンバーを装着しているのは、いずれも国土交通省による実証実験向けの特別措置なのであしからず。

【日産ニューモビリティコンセプト】
⇒日産ニューモビリティコンセプト【画像】はコチラ
http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=279145

昨年11月、横浜市と日産自動車で共同開催した実証実験「ヨコハマモビリティプロジエクトゼロ」では、一般公募の被験者をドライバーに山手・元町エリアを走行してデータを収集した。ボディ全幅が1190mmと軽自動車よりも290mm狭く路地裏でも走りやすい一方で、ステアリングが車体中央にあるのでセンターラインに寄りやすい

 また、販売絶好調の軽自動車「N BOX+」同様に、流行りモノにひと手間加えて新種を生み出すのが得意なホンダは、その柔軟な発想力をパーソナルモビリティの分野で発揮。5月にお披露目された「ユニ・カブ」は、’09年に発表した一輪車のパーソナルモビリティ「U3-X」をベースに、ボディ後端に横方向へと動く補助輪を追加して、その場で360度回転できるようにした。

 本田技術研究所二輪R&Dセンターの末田健一氏は、「屋内の移動、例えば美術館や図書館、空港など、人が行き交うシーンに溶け込むパーソナルモビリティとして開発中」とユニ・カブが進むべき道を解説する。

 ホンダは、日本、アメリカ、中国でEVやプラグインハイブリッド車、電動バイクなどを使って公道でのパーソナルモビリティ実証実験で経験を重ねつつ、昨年の東京モーターショーでは1人乗りのパーソナルモビリティ「マイクロコミューターコンセプト」を発表しているが、公道を走る第1号モデルは、こちらになるかもしれない。

 このほかにもコンセプトカーながら、ダイハツ「ピコ」、スズキ「キュー・コンセプト」などが発表されるなど、少し先の未来に街中を走り回っているであろう、パーソナルモビリティの姿が見えてきた。

【ユニ・カブ(ホンダ)】
⇒ユニ・カブ【画像】はコチラ
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バイクのように、太ももでユニ・カブをギュッと挟んで曲がりたい方向を見ながら身体を少し傾けるだけで自由自在に操れる。乗馬に近い感覚だ。スマートフォンと通信しながらタッチパネル操作でも走る。写真左下の銀色ボディが先代の「U3-X」。補助輪があるので極端にふんぞり返らない限り転ばない。最高速度は時速6km/

【結論】
国土交通省のガイドラインでパーソナルモビリティの定義が示されたことに合わせて、初めてのパーソナルモビリティが市販化された。先は長いが、がんばれ! パーソナルモビリティ!

― 近未来の主役超小型車の実用性はどんなもの?【2】 ―

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