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イライラ解消にはガムとビールが効く

電車の中や職場、ネット上……。日常生活を送っていると、怒るほどではないもののイラついてしまうことは誰にでもあるもの。それでもなるべくストレスフリーで生きたい! そこで、傾向と対策を立ててみた  ◆脳科学のスペシャリストが語るイライラとの「上手な付き合い方」 イラッ「イラッとする」というのは科学的にはどのような状態で、その状態はどんな方法で解消できるのか。日常の些細なイライラとその対処法を研究する「イラッと研究所」の所長で、杏林大学医学部の古賀良彦教授に話を伺った。 「医学の面から『イライラする』という状態を解説すると、脳の辺縁系と呼ばれる部位が活動過多になった状態、と言うことができます。通常は、脳を覆う『大脳新皮質』という部位が、その働きを抑制していますが、うまく制御ができなくなるときにイライラが起こってしまう。『イライラしやすい人』とは、そのコントロールが外れやすい人のことなんです」  なお、そのイライラが起こることは、人間としてはごく自然なことで、「無理して抑圧せず、上手に付き合うこと」が大切だそう。 「抑えつけようとした結果、さらにイライラがたまると、過激な行動に走る危険性も出てきます。そうならないためには、イライラを危険信号と捉え、その都度にガス抜きをしていくべきなんですよ。そしてさまざまなイライラ対処法を覚えれば、自然とイライラしにくい人にもなれる。『イライラしない人』というのは、その制御や対処が上手な人のことなんです」 ◆ミントやビールの香りにはイライラ解消の効果あり!  対処法にもさまざまなタイプが。 「理屈付けでイライラを解消しようとすると、結果的に自分を責めてしまい、精神状態を崩す人もいます。手軽で簡単、安全なのは、身体や五感を活用する対処法でしょうね。例えば満員電車では、ミントガムを嚙むのがイライラ解消に効果的。口を動かすという行為自体に、イライラ解消の効果がありますし、ミントの香りにもイライラを抑える効果があります。なお香りには、ラベンダーに代表される『鎮静系』の香りと、ミントなどの『覚醒系』の香りの2タイプがありますが、イライラの解消にはどちらも効果的です。ただ香りは個人的な好き嫌いが分かれる部分もあるので、まずは自分の好きな香りを見つけましょう」  サラリーマンがイライラ解消に頼りっぱなしのビールも、一部銘柄で、その香りにリラックス効果が確認されているそう。 「脳の活動が適度に抑制されたリラックス状態にあるときには、O2(右後頭部)という部位に多量のα波が出現することが知られています。そこで、そのα波を指標に、ビールの香りを嗅いだ後の脳の変化を調べる実験をしたところ、『プレミアムモルツ』と『スーパードライ』については、蒸留水やほかのビールと比較して、高い値のα波が確認されたんです。リラックスしたいときは、『香りでビールを選ぶ』というのも効果的かもしれないですね」 ⇒【続きはこちら】 複数のイライラ解消法を持っておくのが理想
(https://nikkan-spa.jp/282272)
【古賀良彦氏】 杏林大学医学部精神神経科学教室主任教授。専門領域は精神生理学、臨床精神病理学。日本催眠学会理事長、日本ブレインヘルス協会理事長なども務める。著書に『快眠美人になる!』『いきいき脳のつくり方』 ― 日常の[イラッと]を科学する【8】 ―
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