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海外の霊能師が送ってきた「予言」の中身

架空の投資話や訪問販売など、悪質業者の被害は後を絶たずニュースを賑わしている。しかし、多くの人は思うだろう、「なんで、ダマされるの?」「ダマされるほうがバカじゃないの?」と。が、悪質業者も巧みだ。新たな詐欺手口は日々増え続け、我々の虚をついてくる。そこで、SPA!では業者の変わらぬやり口、新たな手口を、加害者・被害者の立場から紹介。悪質商法から身を守るヒントにしてもらいたい ◆“ダマされのプロ”が語る“おいしい話”の顚末  街頭で声をかけられたら、基本、ついていくという取材手法で、『ついていったら、こうなった』(彩図社)を著した多田文明氏。あれから10年。悪質商法はどう変わったのか。 「以前なら、『お金がない』と言えば、業者はすぐに去ってくれたものですが、不況が長引き多額のお金を持つ人が減る今、この文句は勧誘者を追い返すための有効な手段ではなくなっています。お金がないと断ろうとすると、業者は引き下がるどころか、逆に親身なフリをして経済状況を尋ね、最終的にクレジットカード現金化などの手段で『お金を借りる方法』を教えてくれるのです」  なんともありがた迷惑な話だが、さらに悪徳商法を取り締まる法律が厳しくなった結果、手口がより巧妙化する傾向も顕著だという。 「勧誘を断った人に二度と勧誘をしてはならないという『再勧誘の禁止』が定められていますが、悪質業者にとって、一度でも商品を購入した人はカモ。断られたとしても、二度三度とアプローチをしたい。そこで、事前に複数の業者名でダイレクトメールを送っておき、ひとつの業者名で断られたとしても、今度は別の社名を使い再び勧誘できるようにしている」  このように時代による変化はあるものの、ダマす側が、消費者の欲望や不安を満たす“おいしい話”を提示してくるのは、今も昔も変わりはないという。
エアメール

多田氏が海外在住の霊能師から予言書を購入すると、次から次へとエアメールが届いた

「例えば、『エアメール霊能商法』ともいえる手口があります。海外宝くじの一種ですが、私が実際に体験してみたのは、『人生を大きく変える力を持つお守りをプレゼント』と謳っていたものです。資料請求をすると、通常約3万円はするという私の未来の預言書が、なんと特別価格6000円(笑)。注文してみたところ、届いたのは雑誌の占い以下の内容の文書。その後も同じ霊能者から分厚い手紙と、『これをすれば成功する』『これを購入すればラッキー数字を教える』といった開運アイテムの勧誘が何度も送られてきています」 ◆フェイスブックのメッセージを返すと?  この霊能者からの手紙は、翻訳ソフトまんまの日本語で溢れていて笑いを誘うものだそうだが、この仔細は多田氏の最新刊『おいしい話に、のってみた』(扶桑社刊)に詳述。本書ではほかにも、フェイスブックを利用した芸能人のマネジャーを名乗る人物からメッセージ(サクラサイト詐欺)、蛍光ペンで白地図を塗ると報酬月35万円という内職詐欺、パチンコの打ち子バイト募集に幸運運命保証付きのブレスレットなど、多田氏がのってみた11もの“おいしい話”の顚末が報告されている。 【多田文明氏】 ルポライター、キャッチセールス評論家。開運商法から海外エアメール詐欺などに自らのってみた、その顚末を記した最新刊『おいしい話に、のってみた』(扶桑社刊)が発売中 ― 「おいしい話にダマされた!」最新被害報告【3】 ―
おいしい話に、のってみた

のってみたらどうなった?

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