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成人識字率の低いバングラデシュでは政党のシンボルマークで投票

候補者の名前連呼、お決まりの選挙ポスターばかりが目立つ日本の選挙。じゃあ世界の選挙はどんな感じなの? というわけで、各国大使館や在日外国人、現地在住日本人に各国の選挙事情を聞いてビックリ! 選挙権年齢はもちろん、投票方法、投票率、選挙運動も日本とは全然違うのだった。これを読めば、アナタも選挙に行きたくなるはず! バングラデシュ 投票用紙に描かれた政党シンボルマークの横にハンコを押す  ’08年に行われた総選挙での投票率が、なんと87%! NGO「シャプラニール」の前ダッカ事務所長で、4年間駐在していた藤岡恵美子さんによると、「総選挙は国を挙げてのお祭り。関心が高い半面、治安も乱れたりと国中が大騒ぎになる」らしい。ちなみに、総選挙は本来5年ごとなのだが、前回は’01年。 「選挙のやり方をめぐって与野党が激しく対立し、大統領から非常事態宣言が出るほど混乱。通常は3か月間暫定的に設置される無党派の選挙管理内閣が2年も政権に就く異例の事態でした」  ’08年の選挙からはルールが整備され、ポスターにも変化が。 「以前は所構わず貼られていたのですが、’08年からはモノクロの規定サイズのもののみになりました。それも壁には直接貼らず、街路にヒモを張りめぐらし、そこに掲示する形になったんです」  なお、同国の成人識字率はおよそ53%。そこで政党や候補者にはそれぞれシンボルマークが決められていて、投票用紙に描かれたマークの横に投票所で渡されるハンコを押し、投票する仕組みだ。 「これも’08年総選挙で導入されたのですが、投票所では顔写真入りの投票者IDカードで本人確認をします。以前は、故郷の村と現住所の2つの投票者リストに名前が載っていたり、どちらにも載っていなかったりと杜撰でした」  街宣活動に目を向けると、リキシャと呼ばれる三輪自転車のタクシーを用いて、事前に録音された音声を大音量で流しながら走り回るのが一般的らしい。 「繁華街や駅前での街頭演説は見たことないですが、広場にテントを張った演説会は各地で実施されます。政見放送やテレビ討論会、CMも盛んです。あと、支持者らが政党のシンボルマークや候補者の写真を持って、ラリーと呼ばれる行進を行うのも特徴的ですね」  なかなか熱い選挙のようで。 ― [世界の選挙]ビックリ!白書【6】 ―
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