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松田公太「今こそ政権を奪取したい。野党でいることに無力感が…」

― 有名人が告白 震災で変わった「私の生き方」 【2】 ― 阪神大震災、オウム事件、9・11――。これらの出来事と今回の東日本大震災の一番の違いは“当事者感覚”の有無だろう。東京から明かりが消え、余震が続いたなか、人々は原発の情報収集に奔走したからだ。そんな状況を経て、各界著名人の価値観はどう変わったのか? ◆復興政策を進めにくい野党でいることに無力感が。
今こそ政権を奪取したい
松田公太

参議院議員。10年の参院選に「みんなの党」公認候補として東京都より出馬し、当選。タリーズコーヒージャパンの創業者でもある

松田公太 まつだ・こうた(参議院議員)  同じ政治家として非常に残念なことですが、今回の震災により、私の政治家への不信感はより一層強まりました。なぜなら、こんな非常事態にもかかわらず、多くの政治家が政局や政党、あるいは自分の再選のことしか考えずに動いていたからです。  それを象徴するのが、震災直後に出された政党間の申し立てです。「パフォーマンスに利用する政治家が出てきてしまう」という理由で、72時間は政治家が現地に入ることを控えようと各党間で申し合わされたのですが、あまりの異常さに愕然としました。政治家は国民のためではなくパフォーマンスのために動く……ということを、自ら認めているのですからね。  でも私は、「政治家が現場で先頭を切らなければ」という気持ちと、私ごとですが生まれ故郷の塩竈市が心配だという気持ちを抑えられませんでした。さまざまな企業で働く友人の協力を得てトラックや物資を調達し、震災2日後には被災地に向かったのです。その後も、自ら運転をし、被災地へ入りました。無謀なようですが、政治家なら誰だって、安全を確保する方法や被災地に必要な物を心得ています。そして何より、早急に被災状況を知ることは、迅速な復興政策の立案にも繋がります。パフォーマンスうんぬん言っている場合ではないのです。  こうした現実に直面し、自分自身の政治家としての在り方についても大きく考えを改めました。私はこれまでアンダードッグ、つまり二番手の立場を好んでいました。一番を目指す野心が、やる気や素晴らしいチームワークを生むからです。でも今は、アンダードッグ=野党でいることに無力感を否めません。政局ばかりを優先する今の政治を一掃し、迅速に復興政策を進めるためには、まず政権を奪取しなければいけない。そのうえで、元経営者として出馬の際から掲げていた「日本経済を元気にしたい」という目標を、今こそ積極的に実行したいと思うようになったのです。  一斉に節電を呼びかけ停電を阻止したように、我々日本人は協調性が豊かで助け合う気持ちが強い国民です。実行力のあるリーダーさえ立てば、もう怖くはありません。一緒に最適なリーダーを見極め、頑張っていきましょう。
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