発表!私のカー・オブ・ザ・イヤー2012【自動車ライター・清水草一×渡辺敏史】

今回で7回目を数える、自動車ライターの清水草一×渡辺敏史両氏による恒例の新春自動車放談。愛すべきクルマバカの2人が2012年の自動車業界を振り返りつつ、2013年を大胆予測!【後編】 ⇒【前編】ディーゼル車ファンにとって2013年は「お預け」の年!? ◆安倍自民党政権誕生で2013年はアゲアゲ!? ――清水さんの2012年は、アクアとフェラーリ458イタリアと2台もご購入されました。 渡辺:エコカーの頂点とハイスピードの頂点。 清水:もうホントに放出し尽くした感じ。赤玉が出たね。そういうナベちゃんは、結局2012年もクルマ買わなかったじゃん。 渡辺:僕は清水さんとは真逆で完全にEDになっちゃってるんですよ。疑似恋愛だけ。でも、インフレになるんなら2013年こそ買いますよ。インフレってことは先に買ったもん勝ちですよね。だから2013年は未曾有の買いの時代がやって来るんですよ。 清水:それ、毎年言ってるよね。 渡辺:僕は安倍さんにはすごく懐疑的なんですけど、誰にも止められないんだったら、インフレの波に乗っていくしかないですから。 清水:俺は安倍さんを大支持してるよ。9割方確信している。夏休みにマクロ経済学を勉強して、今こそ金融緩和と財政出動が絶対必要なんだと思ったところに、安倍さんが自民党総裁選でそれを言った。安倍政権が誕生して、10年で200兆円が注ぎ込まれる国土強靭化計画も実行されるはずだから、これからアゲアゲの気分になっていく。 渡辺:建設投資はある意味間違ってないんですよ。笹子トンネルじゃないけど、これからいろんなインフラをリノベーションしなきゃいけないから。 清水:それで2013年夏の参院選で自民党がもう1回勝てば、日本経済の大勝利がやって来るんだよ。すでにもう円安・株高になってるわけだから。 渡辺:2013年はやっぱり日本を取り戻す年なんですね。でも、誰から?(笑) 清水:中国や韓国からだよ! 中国のGDPを抜き返してアジアの覇者に返り咲き(笑)、我が世の春を謳歌するんだよ。20年ぶりに来るね、あの時代が再び。 渡辺:ボディコンがまたやって来るなんて思いもよらなかったですね。男はもう昼の街でも夜の街でもカネをバンバン使って、勃起力を復活させろ!ですね。 清水:タクシーを止めるときは万札だよ。再来年にはジュリ扇を振り回すんだよ。 渡辺:バブル、カンバックですね。 清水:で、ナベちゃんは2013年なに買うの? 渡辺:僕も資産価値というものを勉強して、にわか経済ジャーナリスト的に言えば、キーワードは国際換金率ですよ。いざとなったらすぐに海外から買い手がつくクルマ。 清水:海外になんか期待する必要はないよ。これからバンバン内需拡大になるんだから、海外の物件なんて日本が全部買い漁っちゃうよ。ロックフェラーセンターなんてもう1回買うよ。上海のヘンテコなビルとか水源地とか、中国なんて全部買い占めだ。 渡辺:インフレ力で世界を買え!ですね。松方弘樹は世界を釣ったかもしれないけど、俺たちは世界を買うぞ!って。 清水:俺、3年後には空母を買って、中国と個人で渡り合うからさ。フェラーリの次は空母だ! 渡辺:バラ色ですね。 清水:齢50にしてこんなバラ色の時代がもう1回やってくるなんてうれしいよ。 ――では最後に、2012年「私のカー・オブ・ザ・イヤー」を発表してください。 渡辺:ここまで焚きつけておいてなんなんですけど、VW up!。
VW up!

渡辺敏史が選ぶCAR OF THE YEAR 2012「VW up!」(149万~183万円)

清水:うーん、地味だね。 渡辺:up!はダメでした? 清水:あの息継ぎするASGトランスミッション(5速MTをベースに変速とクラッチを自動化したもの)はイタ車だったら許せるんだけど、ドイツ車でやられると全然ダメ。 渡辺:じゃあ、清水さんの印象銘柄はなんですか? 清水:458イタリア。 渡辺:それ、2012年じゃないし。 清水:俺が買ったのが2012年だからさ。生涯の夢をようやく買えましたってことで。それがダメなら、458スパイダーだね。 渡辺:458は反則ですよ。ちゃんと試乗会や取材でいいなあと思ったクルマは? 清水:BMW3シリーズ。 渡辺:これだけまくし立てといて、おまえらup!と3シリーズかい(笑)。地味や。 清水:だから458スパイダーにしようよ。これからアゲアゲの日本を取り戻す時代に、しょぼいクルマ選んでもしょうがない。2013年は日本を取り戻す助走の年なんだから、その前祝いに458スパイダーだよ!
フェラーリ458スパイダー

清水草一が選ぶCAR OF THE YEAR 2012「フェラーリ458スパイダー」(3060万円)

文/コンコルド足立 ― 新春自動車放談 バブリーな日本を、取り戻す!【2】 ―
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