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【スキルが身につかない職場】20人いる部署に20代はゼロ

アラフォーサラリーマンの後輩不足が深刻な社会問題となりつつある。35歳過ぎてもコピーやお茶出し、上司のお世話…。雑用に追われ、仕事のスキルが身につかず、転職もままならない職場の実情を紹介する。 ◆先輩の見積もり作成のために客先にいてもあわてて帰社 サラリーマン●本田義男さん(仮名)35歳 システムエンジニア 月間労働時間:270時間 年収:650万円 部署の平均年齢:38歳 「毎年新人は採っているはずなのに、即戦力にならないのと、育てる余裕すらないほど忙しいので自分の部署には配属されない。結果いつまでたっても後輩不足が解消されないという悪循環です」と嘆くのは、情報システム系大手企業の子会社でSEとして働く本田さん。20人いる部署に20代は1人もいない。30歳の後輩が2人いるが、ひとまとめに下っ端3人として扱われ、雑用をこなす。 「コピーやお茶出しは、本来事務のおばさんの仕事なんですが、40代後半の正社員なのでお局化していて頼みづらい。日中は客先でシステムのメンテナンスなどをして、夕方帰社してから、先輩や上司の案件の見積書、社内の打ち合わせ用のちょっとした資料作りなどを行うので、残業も増える一方です」  今は残業代が出るからまだいいが、いつ打ち切られるかわからない。現場仕事だけでなく、プロジェクトを束ねるマネジメントスキルがないと転職は厳しいのが実情なので、今の会社にしがみつこうと覚悟しているそうだ。 イラスト/サダ ― サラリーマンを蝕む「後輩が足らない!」症候群【4】 ―
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