賛否両論 世界初のパイナップルラーメンを試食した

パイナップルラーメン

パパパパパインの“定番”「パイナップル塩ラーメン」と「味付け玉子」で、お代は800円也

東京ラーメンの聖地・荻窪駅の隣、JR西荻窪駅周辺は、ここ数年熾烈な“ラーメン戦争”が繰り広げられている。

東京屈指とも言える昔懐かしのタンメンを出す店として知られ、「取材お断わり!」の名店としても有名な老舗「はつね」を筆頭に、中央線のなかでは比較的小さい駅であるにもかかわらず、「丸福」、「いしはら」、「ひごもんず」、「コタン」、「桂亭」、「青葉西荻窪」……などなど、数々の名店が所狭しとシノギを削っているのだ。

そんななか、今年7月にオープンした“究極の創作ラーメン”を出す店が話題になっている。なんと、“ラーメン”דパイナップル”という異色のコラボレーションを実現させた「パイナップルラーメン屋さん パパパパイン」だ。

「地元では、『かなりイケる!』という声もあれば、『2度と行かない!』という意見の人もいてかなり盛り上がっていますよ(笑)。僕も最初は怖いもの見たさで入ったのですが、あのパイナップルの甘さがビミョーにしみ込んだスープは癖になりそう。『全然アリ!』だと思います!!」(40代男性)

賛否両論の“大論争”は、グルメサイト「食べログ」内にある「口コミ欄」でもヒートアップしている。

「パイナポー、意外にいいかも!」といった書き込みから、「甘酸っぱい風味が適度にサッパリとした感じに仕上げてくれてます」、「ノド越しの良さが印象的」、「とにかく、すっげ!!」と新感覚の味を好意的に受け止めるコメントが溢れている一方で、「あの出汁に甘酸っぱい味付けは違和感というか、込み上げる胃酸を連想してしまいました……すいません。。魔味」「パインそのものが入っているのを目にすると、それだけでテンション下がり気味」、さらには「個人的にはそこまで気持ち悪くなかったです」といった辛口コメントもチラホラ……。

南国の果実・パイナップルをベースにしたあっさりスープは、夏の季節にマッチングした絶妙のコンビネーションとも言えなくもないが……確かに、なぜ、わざわざラーメンにパイナップルを!? という疑問も拭えない。

そこで、そもそもなぜこのジューシーなコラボに果敢に挑んだのか? 「パパパパパイン」の店主・倉田裕彰さんに話を聞いた。

「ここ最近のラーメン界を見ていると、正直(ネタが)出尽くした感もありましたし、少しでも新しい、面白い感覚のものが出せればという思いでこのお店を出したんです。でも、パイナップルはたんぱく質を分解保存する効果もあるんで女性にも優しいと思いますし、肉を柔らかくしたり、ゼラチンを固まりにくくさせたりする効果もあるんで、意外にラーメンとの相性はいいと思いますよ」

醤油よりもよりパイナップルのテイストが際立っているという“定番”の「パイナップル塩ラーメン」を実際に食べてみると、のっけからパイナップルの香りと甘さがズンと迫りくる。

独特の甘ったるさが1、2口目まで続くが、それ以降は不思議となくなり、普通の塩ラーメンを食べている感覚にもなるのだが、確かにチャーシューやタマゴはパイナップルの甘さが全体に浸み込んでいてトロトロの食感なのだ!

実は、倉田さんはラーメン激戦区・高田馬場の名店「渡なべ」出身。業界では若手のホープと言われる渡辺樹庵氏プロデュースの、濃厚豚骨魚介スープを駆使した今を時めく行列店である。そんな流行りの名店出身だからか、パパパパパインのラーメンは掟破りの素材を使っていても、根底にはしっかりとした味が流れているのが容易にわかるのだ。

倉田さんが続ける。

「それなりに美味しいつけめんとか出せば無難に流行るとは思ったんですが……どうしても面白い店が出したかった。ただ、素材にパイナップルを使っているというだけで、『とりあえず1回食べてみよっか』がないのも事実。普通オープン1か月とかはご祝儀の意味でオープン景気とかあるんですが、それは一切ありませんでしたし(笑)。グルメサイトの評価を覗いても、今は(5段階で)『1点』『1点』『5点』『2点』……とか、見たことないくらい低い点数が並んでて(苦笑)。パイナップルってだけでダメという人がいるのは残念ですね。ただ、ハマってくれたお客さんはリピーターとして何度もきて頂いているし、心が強くなければ自分の信じたラーメンは出せないと思っているんで地道に頑張ります」

アタマで考えて食べる人は、パイナップルの入ったラーメンを受け入れられないのかもしれない――。

だが、実際に食してみた日刊SPA!は声を大にして言いたい。

アタマで考えるんじゃない! 感じろ!! と。

一度、ダマされたと思ってご賞味あれ。

◎店舗名:「パイナップルラーメン屋さん パパパパパイン」
◎住所:東京都杉並区西荻南3-12-1 日伸西荻プラザ1階
◎電話:03-3247-2181
◎営業時間:しばらくは不定期
◎定休日:当面不定休
◎アクセス:JR西荻窪駅南口徒歩1分

取材・文・撮影/山崎元

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