ベンツ「新型Sクラス」を超えるのは『ナイトライダー』の 「ナイト2000」ぐらい

高級車の代名詞といえば、今も昔もメルセデス・ベンツ。とはいえ、保守層からの支持率は高いものの同じドイツのBMWやアウディに比べると洒落っ気が足りず、これまではどこか無骨な印象が強かった。そんななか登場した「新型Sクラス」はちょっと違う!? 今秋の日本導入前に、カナダでじっくり乗ってみました!
メルセデス・ベンツ

日本導入モデルは上の写真の「S550」(欧州名S500)、「S400 HYBRID」、「S63 AMG」(左上の写真)あたり。「S63 AMG」は585馬力で0~100加速は4秒。価格も2500万円オーバーは確実か?

西村直人=文 Text by Nishimura Naoto ◆110年たっても世界中のセレブを虜にするクルマに乗ってみた!【後編】 ⇒【前編】はコチラ  もちろん走りも強烈だ。455馬力の4.7リッターV8ツインターボエンジンを搭載しているのだから当たり前と思いきや、それ以上に実は車両の軽量化が大きく貢献している。ボディ骨格の50%以上に軽量なアルミを使いながら、キャビンには硬いスチールを多用して乗員をしっかり保護する「第3世代アルミニウムハイブリッドボディシェル」を採用したおかげで、従来モデルから100kgものダイエットに成功(それでも2015kgもあるが)。また、軽くてボディがスベスベなおかげで燃費数値も良好。試乗ステージとなったカナダ・トロントの高速道路(日本と似た道路環境)では、リッター12.8kmを記録した。  ところで、メルセデス・ベンツといえば欧州版“ぶつからないクルマ”的な安全装備でも有名だが、「新型Sクラス」では、世界最高ランクの装備が新たに組み込まれた。しかも、ただ安全性を高めただけでなく、快適で安定した走りを実現させる新技術「マジックボディコントロール」と連携している点が新しい。 「マジックボディコントロール」とは、「衝突被害軽減ブレーキ」のセンサーとして使っている電子の眼「ステレオマルチパーパスカメラ」の映像から、路面の凹凸を判断して瞬時にダンパーの硬さを調整する自律型可変サスペンションのこと。これにより、乗り心地は間違いなく世界一となり、同時にボディはほぼ揺れなくなるため、結果的に走りも安定する夢の技術だ。その他にも夜間のドライブ中、遭遇する動物や人を認識した時点でメーターにそれを映し出して赤枠で強調。人の場合は、その人物の頭から下の範囲にフラッシュライトを4回点滅させて、双方に存在を知らしめ危険を回避する。 「新型Sクラス」も、世界中のセレブを虜にすることだろう。 【結論】 「新型Sクラス」はデザイン、装備、走り、安全技術など、あらゆる面で世界最高クラス。これ以上を望むならクルマは『ナイトライダー』の 「ナイト2000」のようになるしかない!? iPadよりも大きな12.3インチの液晶(TFTのフルカラー表示)を2つも並べたインパネは、メーターとナビゲーションで分割される。フロントグリル上部に内蔵したカメラでクルマを真上から見た画像を生み出す 欧州では4気筒2.1リッター・ターボディーゼルにハイブリッドシステムを組み込んだS300 BlueTEC HYBRIDも発売。やたらとスイッチがあるが運転中のブラインドタッチを考慮した設計で、実際のところ使いやすかった ― メルセデス・ベンツ「新型Sクラス」カナダ試乗記【2】 ―
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