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月1000万円のお手当ても…交際クラブのバブル事情

 テレビを点けるとそこには、アベノミクスやらオリンピックやらと景気がよくなってきたような空気が漂っているが、庶民から漏れてくるのはタメ息ばかり。一体、“お金”はどこで回っているのか。  お金が真っ先に回るのは水商売。そこで、富裕層が利用する高級交際クラブのAオーナーにインタビューをしてみた。都内某所に拠点を構える同クラブには、大企業の社長や開業医などいわゆる「富裕層」の男性が数多く登録していて、彼らはデート一回に対し平均十万円、中には数十万も使うという。そして、そんなお金持ちとの出会いを求める女子大生/OL/人妻/タレントなど、様々な職の女性が日に何人も入会するという。 「ピーク? ここ10年、売上は変わらないよ」  いきなり出鼻をくじかれた。キャバクラやクラブ、風俗業界で聞かれるような、景気による売上低迷を感じたことはないという。つまり、不景気でも好景気でも一定の需要があるということ。お金はあるところにはある、とはこのことか。 ◆1か月でポルシェ持ちに:香織さん(仮名)  たとえば、10年ぐらい前でも、こんな“シンデレラストーリー”があったという。  その日、携帯代の支払いに困っているとAオーナーに連絡してきた香織さん。クラブとの連絡手段に必須なため、Aオーナーは彼女に二万円ほど貸した。また、生活費にも困っているという彼女のため、優先的に富裕層の男性会員を数名紹介してあげたという。  一ヶ月後、「携帯代を返したい」という彼女からの連絡を受け、待ち合わせ場所へ向かったAオーナー。そこに、新車のポルシェで颯爽と現れた香織さんが! 聞くと、この一ヶ月の間に紹介されたとある男性会員にえらく気に入られ、トントン拍子に新車をゲットしたという。 ◆不美人なのに月収1000万円に:直美さん(仮名)  とはいえ、「やっぱり景気いいんじゃないの?」と思える、つい最近の仰天エピソードもあった。 交際クラブ 面接時、直美さんを見て「中の下だな」とAオーナーは思ったという。AV女優をしていた直美さん。ルックス的に男性からの問い合わせはあまり見込めないと予想したAオーナーだったが、60代の開業医が奇跡的に彼女の写真に興味を持ち、後日二人はデートすることに。この開業医、実はどの女性とも「30分お茶して10万円」あげるのが習慣だったという。  直美さんも同様に30分お茶をしたのだが、「これだけで10万円なんていただけません!」という謙虚な発言に感動した開業医。月100万円というお手当の条件を提示し、二人の関係は始まった。  AVを卒業し、月100万のお手当をもらいながら生活していた直美さん。だがそんなある日、開業医の海外行きが決まった。「あぁ、もうお別れか……」と嘆く直美さんに開業医から衝撃の一言が。 「これからは僕の友達に君の面倒を見てもらうから安心して」  開業医の友達というのが、過去には長者番付にも載ったというTさん。決して美人ではない直美さんだが、現在ではこのTさんから月1000万のお手当をもらっている。月に1度のその日のために全身を磨き上げる直美さん……現在24歳だという。 「最近はタク代も5000円だし、ひどいときには無かったりする」と銀座・六本木のホステスたちはため息を洩らす。そんな夜の蝶の声を景気のものさしの一つとしていた筆者には、あまりにも仰天すぎるエピソードが続々と飛び出したインタビューだった。  そしてAオーナーは最後に、「女は顔じゃない。“運”だね」と笑顔で締めくくるのであった……。 <取材・文/井上こん>
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