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アベノミクスでも“日本人ドライバー0”では厳しかったF1鈴鹿GP

鈴鹿F1日本GP 決勝日の入場者数は、昨年の10万3000人を下回る8万6000人。3日間の合計でも17万1000人にとどまり、’10年の19万人をも抜いて過去最低を記録。鈴鹿開催25回目の節目を迎えた今年のF1日本GPは、3日間とも晴天に恵まれたにもかかわらず、観客動員数は寂しいものになってしまった。  今年は、昨年3位表彰台を獲得して鈴鹿を熱狂の渦に巻き込んだ小林可夢偉がシートを失い、’01年以来12年ぶりとなる日本人ドライバー不在のシーズン。チャンピオン争いはセバスチャン・ベッテル(レッドブル)の4連覇が確実視されていたこともあり、入場者数は2割減。  ヤフオク!での観戦チケット転売は思いのほか出品数が少なく、一部の人気席を除いて、多くが定価割れ。サーキット周辺の民間駐車場は余裕で駐められ、値引き交渉にも応じてくれていた。  ホテルは伊勢神宮の式年遷宮と重なったこともあり、例年通り予約困難状態。宿泊料金も例年並み。2連泊または3連泊、ホテルによって4連泊縛りで通常価格の2~3倍(1人1万~2万円)が相場だった。事前決裁のキャンセル不可(返金不可)のホテルもあって相変わらずハードルは高かったが、開催が近づくにつれ連泊縛りの売れ残りがバラ売りされ、キャンセルは例年以上に多かった。  そんななかでアベノミクスを実践していたのが四日市のあるビジネスホテル。ラックレート(定価)5800円のよくある普通のシングルルーム決勝日前夜1室1泊(2人まで宿泊可)を、なんと4万5000円で売っていた。F1ブーム時代にもバブル時代にもなかった特別価格で唯一気を吐いていた。  コースレイアウト、運営、おもてなし、ファンの情熱など、どれをとっても鈴鹿は世界一だと言われている。ホンダがF1に復帰する再来年には少しは回復するかもしれないが、もし来年、可夢偉がF1に復帰できなかったら、もう1年は厳しい状況が続くかもしれない。 ⇒【グラフ】「鈴鹿F1日本GP入場者数の推移」はコチラ
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鈴鹿F1日本― 鈴鹿F1日本GPにアベノミクスの風は吹かなかった!?【1】 ―
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