仕事

「頑張って」は逆効果も。励ましのポイントは“共感”

何げない一言が相手に好印象を与えたり、予想だにしなかった地雷を踏んでしまったり。げに、コミュニケーションは難しい。そこで、どんなもの言いが、お得に効果的なのかを考えてみた! 【なぐさめる・はげます】 なぐさめる・はげます 仕事のミスで自分を責める同僚に、失恋した友人……。「落ち込んでるとき『あなたのためを思って言うけど~』とキツいことを言われると腹が立つ。『あなたのため』って言えば何を言ってもいいわけじゃない!」(32歳・女・保険)というように、相手はすこぶるデリケートな状況下にある。どんなフレーズが救いとなるのだろうか。 「『大変だったね』とひたすら相手の話を聞く。余計なことはなるべく言わない」(38歳・女・製造) 「『わかるよ』とか、状況次第では『なんて言っていいかわからない』と率直に」(32歳・女・商社) 「彼氏にフラれたとき、『元気だそう!』とみんなに言われるなか、『元気になんてなれないよね、悲しいよね』という言葉が一番響いた」(35歳・女・音楽関係)  言葉はさまざまだが、励ますツボはやはり“共感”のようだ。 「聞き役に回るのはいい方法です。いきなり核心に触れるのは相手の心にどう響くのかわかりません。まずは相手に吐き出させ、共感してあげる。また、『○○ちゃんだからそこまでできた』と肯定してあげることも大事」(コミュニケーション・インストラクターの杉山美奈子氏)  一方で、つい言いがちな「頑張って!」は、「追い打ちをかけることにもなる」(同)、実は繊細に扱いたい言葉。 「失意の底にいるときは過剰な言葉は言わないほうが無難。叱咤激励はすでに頑張った人には逆効果。『ムリするなよ』『ゆっくり休め』など、ねぎらいつつ相手を認めてあげることが一番です」(ビジネス心理研究家の神岡真司氏)  実際に「『そんなに頑張りすぎなくてイイよ』という上司。はじめは驚いたけど、プレッシャーが軽くなった」(33歳・女・IT)という声もあった。  しかし、相手を慮ったつもりでもスレ違ってしまう言い方もある。 「根拠のない『大丈夫だよ』は突き放されたかのように感じる人もいます。本人は自己嫌悪や後悔が交じった状態なので、『大丈夫』と言う場合は、問題は解決しているということも添えて」(杉山氏) 「『俺もあったよ。いい経験したな』というのはなぐさめにはなるのですが、落ち込んでいる人は基本、自分の話を聞いてもらいたい。『みんなそうだよ』という言い方もそうですが、たいしたことない、もっと大変な人がいるという意味にも取られかねないんです」(神岡氏)  が、この「みんなそうだよ」は使い方によっては、悩み相談から転じて終わりの見えないグチモードに入ったときにかなり使える。 「バンドワゴン効果といって、多数が同じ状況にあるとわかると人は反論できにくくなる心理状態があります。『あなたに私の気持ちなどわからない』と不幸に酔いしれている人には、『キミだけじゃない』と思い知らせてあげれば、グチも止めることができる」(同)  はげますつもりが、自分がストレスを被ってなんてことにならないよう、うまく対処したいもの。 <なぐさめる・はげますフレーズ辞典> ○「大変そうだね……」 傷ついた相手の気持ちに寄り添いつつ、置かれた状況を把握するための言葉としてもまずはこの一言から △「大丈夫だよ」「あなたらしくない」 間違いではないが、その根拠も必要。「あなたらしくない」は「私らしさって何?」と反論される可能性も ×「みんなそうだよ」「俺もさ~」 なぐさめの言葉としてはNGだが、話を切り上げたい場合は有効。「俺もさ~」と自分の話に持っていこう ― [得するフレーズ/損する言い方]辞典【8】 ―
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