3D映画の先をいく“4DX”を体感してきた

『アバター』以降、ハリウッド大作のスタンダードとなった3D映画。映像に飛び出し感や奥行きを与えることでより臨場感のある映画体験ができる――という触れ込みなわけだが、いま一部で熱い注目を集めているのが、3Dを超える「4DX」なる上映フォーマットだ。

中川コロナワールド

映画館の外にゲーセン、パチンコ、カラオケ、漫喫などインドア系レジャーが集まる中川コロナワールド。温泉施設もあるよ

 昨年春に日本に初上陸し、まだ対応している劇場は名古屋と小倉の2ヶ所(コロナワールド http://www.4dx.korona.co.jp/)にしかない。にも関わらず「もはや4DX以前には戻れない!」と激賞の声は高まるばかり。なのだが、どうやら座席が動いたり顔に水をぶっかけられたりするとのウワサ……。とんだイロモノなのか、それとも“映画の未来”なのか? 名古屋まで出向いて体験してきました!

⇒【写真】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=573872

 ぶっちゃけ「4DX」が何を意味しているのかよくわからないが、通常の映画館にない特徴は、座席が揺れる、震える、風が吹く、水しぶきが飛び散る、煙や霧、匂い(公称1000種類)、シャボン玉が出る、フラッシュ照明が焚かれるなど多岐に渡っている。まるでテーマパークの体感型アトラクションだ。

 そんなのは映画鑑賞の妨げ、百害あって一利なしと早合点するひともいるだろう。しかしネット上で「4DXがスゴすぎる!」という評判を波及させたキラーコンテンツがある。日本のアニメ&特撮が大好きなギレルモ・デル・トロ監督が、巨大ロボットと怪獣の激戦を破格のスケールで描いた超大作『パシフィック・リム』だ。

『パシフィック・リム』の4DX版はすでに公開終了しているが、映画監督の樋口真嗣氏や劇作家の中島かずきら氏の絶賛がネットで拡散したこともあって何度かリバイバル企画が組まれている。1月11、12、13日の三連休にも、名古屋の中川コロナシネマワールドで「4DX爆音上映会」と銘打った再上映イベントが行われたので、千載一遇のチャンスと潜入してみた。

 現地に行ってみると、中川コロナシネマワールドは遠い。最寄り駅からは徒歩20分。路線バスもあるが、自家用車に乗った地元客をメインターゲットにした典型的な郊外型シネコンだ。しかし話題の4DX版『パシフィック・リム』とあって会場は盛況。劇場の呼びかけに応じたコスプレイヤーもチラホラと見かけ、ロボットが活躍すれば拍手喝采、ヒール役のキャラには罵声が飛ぶという、伝説の『ロッキー・ホラー・ショー』上映会を彷彿とさせる盛り上がりと熱気だった。

4DX

入場者への注意書き。熱い飲み物がこぼれて火傷しないようになどハードな内容で、4DX初体験者をビビらせる

 で、肝心の4DXはというと、もう『パシフィック・リム』を観るのは4DX一択しかないと断言したくなるほどの相性の良さ。つい肘起きを掴んでしまうほど激しく揺れるシート、3Dメガネの上から霧のように吹きかかる水、首筋で突然吹き出すエアーなどアトラクション的要素はもちろんだが、一番感激したのは主人公と一緒に巨大ロボットを操縦している感覚が味わえること。とりわけ巨大ロボットブームに育った世代にとって「ロボットのコックピット」をリアルに体感できる夢の上映形式である。

 せっかくなので同じ日に上映していた『ゼロ・グラビティ』の4DXバージョンも体験してみた。多くのひとが「絶対に3D上映のIMAXで!」と公言している『ゼロ・グラビティ』だが、こちらも4DXに軍配を上げたい。

4DX

パッと見は以外と普通な4DX専用シートだが、さまざまなが機能が内蔵されたハイテクマシンだ

 正直観る前までは、宇宙空間をリアルに描いた『ゼロ・グラビティ』に4DXの効果はなじまないだろうと心配していた。宇宙では水滴も飛んでこないし風も吹かない。シートを揺らして右に左に振り回されたところで、無重力なのだから身体へのインパクトが再現できるはずもない。

 ところが、である。4DXバージョンはみごとに『ゼロ・グラビティ』の内容に合わせた演出に成功していた。エフェクトのメインとなるのは宇宙服を通じて伝わってくる振動や衝撃。これ見よがしに効果を乱発しないストイックなアプローチが実に素晴らしい。

 さらに画面中で何かが衝突すると、その方向からシートに衝撃が伝わってくるので、通常バージョンでは気づかなかったイベントも全身で感じることができた。クライマックスの降下シーンは振動と吹き付ける風によって大気圏突入をみごとにシミュレート。欲を言うなら熱風が吹いて欲しかったが、火傷する危険性を犯してまでやることではなかろう。仕方がない。

4DX

シートに座ると、前の座席の背面に2つのスリットが。よく見ると3つの噴出口がこちらを狙っている

『ゼロ・グラビティ』を鑑賞するのは3度目だったが、4DXバージョンが一番情報量が多く、しかも五感を通じて伝わってくるので、集中力を強いられる負担も軽く感じた。もちろんすべての映画に4DXが合うわけではないが、少なくとも4DXは『ゼロ・グラビティ』において、アトラクション的な娯楽というだけでなく、作品の内容に寄り添った表現になりえる可能性を実証していた。

 惜しむらくはまだ日本国内の劇場がまだ2館しかないこと。この火を絶やさず全国に広げていくためにも、一度4DXを体感して、どうか4DXならではの楽しさを多くの人に知っていただきたい。 <取材・文/日刊SPA!取材班>

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