離婚カウンセラーが離婚したその理由とは!?

 独身という自由を捨ててまで踏み切った結婚。当然、その代償に見合った幸せを期待したはずだ。しかし、現実はそう甘くはないようだ。

 今回、SPA!編集部で既婚者2000人(男1000人・女性1000人)を対象にアンケートを実施した。その結果、「『離婚したい』と思ったことがある?」という問いに、なんと半数以上の60.2%が「ある」と回答した。つまり、条件さえそろえば半数以上の夫婦は自由を取り戻したいのだ。

岡野あつこ氏

岡野あつこ氏

 専門家といえど例外ではない。夫婦問題研究家として20年以上活動し、これまで2万5000件以上の夫婦相談に乗ってきた岡野あつこ氏も、2014年4月に離婚したばかりだ。氏は自身の離婚についてこう振り返る。

「結婚の理由と離婚の原因は表裏一体と言われますが、私の場合、夫に成功してもらいたくて、経験を押しつけたというのはありますね。というのも、夫は仕事で頑張っている私を尊敬し、好いてくれていたから……。でも、それが仇になってしまったんでしょうね。私が仕事バカになり過ぎて彼を追い詰めてしまったんです。もっと料理、家事など女性らしさをアピールできればよかったのかなと」

 年の差からくるスレ違いも離婚に繋がったようだ。

「あと、そうですね、世代による価値観の違い、これも大きかったかな。夫が24歳年下ということもあってか、私が夫を立てたつもりでも、彼は馬鹿にされたように感じたり、ただ会話を交わしていても私に見下されているように捉えてしまったりと……。一緒に暮らし始めて時間を共有すればするほど、こうした価値観のズレが積み重なって表面化してきたんです。ほんと私もまだまだですね(笑)」

 夫婦が離婚に至る原因は様々だ。浮気、借金、暴力など明確なものもあれば、価値観の相違や性格の不一致など漠然としたものもある。そのなかでも最近目立つのが、些細なことですれ違って相談に来る人たちだ。

「『私が嫌いな食べ物だということを知っていて、平気で食卓に並べる。配慮が足りな過ぎる』(♂・33歳・商社)や『ハムが冷蔵庫に常備されていないだけで夫に怒鳴られる』(♀・37歳・主婦)といったことで頭を抱えている相談者もいますし、『妻が“教養が高い=出世できる”と考えているようで、毎日、新聞を熟読することと、その内容のレポートを書くことを強要される』(♂・42歳・不動産)という方もいる。客観的にみれば、“そんなことで!?”ということでも、当事者からすれば放っておけない問題なんです」

 夫婦とはいえ、もともとは赤の他人。生まれも育ちも違う。当然、その過程で形成される価値観も同じではない。

「『私の実家が酒造屋だと知って結婚したのに、夫は酒に酔うんですよ。許せませんよね!』(♀・23歳・事務)や『夜遅くの帰宅になっても、夫は駅まで迎えに来てくれないんです。実家に住んでいたときは、父が車で迎えに来てくれていたんですよ』(♀・31歳・主婦)など、育った環境で培われた価値観の違いも夫婦仲が悪化しやすい問題ですね」

 岡野氏のもとを訪れる相談者も、価値観の相違で悩んでいる夫婦は多いようだ。こうした問題が難しいのは、「相談者にとっては耐えがたい問題でも、もう片方にとっては意に介していないことだから」と岡野氏は語る。

「解決策としては、“離婚”と“価値観の相違”を天秤にかけ、冷静に判断することですね。というのも、相談者の多くが感情的になり、離婚以外あり得ないという精神状態になっているからです。まずは、相手の価値観に合わせるのではなく、認めることができるのかをじっくり考えてみてください。受け入れることができるなら、次は相手と話し合い、相互理解を図るようにしましょう。難しいなら離婚を視野に入れてもいい。離婚は夫婦関係のひとつの結末でしかありませんからね。むしろ離婚を怖がって結婚しないより、結婚が順風満帆にいっていること自体“宝くじが当たった”ようなものだと思って結婚には積極的であってほしいですね」

 宝くじも結婚も、結末は“神のみぞ知る”である。

【岡野あつこ】
NPO法人日本家族問題相談連盟理事長。夫婦問題研究家。株式会社カラットクラブ代表取締役。これまでの夫婦相談件数は2万5000件を超える。近年では後進の育成や結婚再生事業などにも活動の場を広げている。著書に『産後クライシス』(角川フォレスタ)など多数

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