仕事

身ギレイにしていても、家がくさければ本人もニオう?

「スメル・ハラスメント」という言葉をご存じだろうか? 直訳どおり「ニオイによる嫌がらせ」なのだが、セクハラ・パワハラと根本的に異なるのが当人には迷惑をかけている自覚がない、ということ。我が身を振り返りつつ、汗ばむ季節の到来に対処していこう ◆「くさい」と言われないための対策術
松林宏治氏

松林宏治氏

 取材の中で聞かれた、「風呂好きの友人。決して不潔ではないのにいつもニオう。不思議に思って家にいくと、家のニオイ、さらには洗濯機が彼と同じニオイだった」(34歳・男・放送)という証言。  いくら身ギレイにしていても、家がくさければ本人もニオうのか? 「におい刑事」の異名を持つ臭気判定士の松林宏治氏は「家で発生した雑菌が服などに移り、悪臭が発生している場合もある」と指摘。 「ニオイのもとになるのはカビなどの雑菌。汗や皮脂が染み込んだ衣類や布団は菌が増殖しやすく、湿気の多い時期は菌の活動も活発化します。スメハラの疑いがある人は、まずは家庭内でニオイの発生源を除菌・除臭しましょう」  では、具体的な対策は? 「布団は定期的に天日干しにして除菌を。布団カバーを毎日洗うのは難しくても、汗の残りやすい枕カバーは毎日替えるのがベスト」
部屋干し

室内干しは洗濯物が濡れているうちに、消臭剤を使うのが効果的

 そして直接スメハラに繋がりやすいのが衣類。洗濯直後は無臭だとしても、そこに雑菌が残っていると、体温や汗に触れたときに不快なニオイが発生するのだそう! 「まず洗濯槽がカビだらけでは菌も消えないので、定期的に洗浄を。脱いだ服を洗濯槽内に放置しても雑菌は繁殖するので、脱いだらすぐ洗い、そして手早く乾かすこと。なお消臭剤を使う場合は、洗濯物を干す段階で噴きかけるとニオイの抑制効果は高いようです」  ニオイのもとである菌を叩く!これが基本だ。 【松林宏治氏】 臭気判定士。消臭脱臭専門の会社・共生エアテクノ代表。自身は臭気判定士・シックハウス診断士などの資格を持つ“におい刑事(デカ)”として、テレビや雑誌、講演などでも幅広く活動する ― [スメハラ]被害報告リポート【7】 ―
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