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『火のないところにも煙は立つ』人間関係の芯をついたママ友の教訓

近頃やたら目につく名言本。この混迷の時代、やはり指針となる言葉が必要とされているのか。そこで、著名人から一般人まで、自らの経験に学んだり先輩から受け継いだ「自分だけの座右の銘」を集めてみた。仕事、恋愛、人間関係など、いろんな場面で役に立つはず! ◆[人間関係]編 自分だけの座右の銘 今の世の中、人間関係が何より大切。というわけで、「ママ友との付き合いには噂話がつきものだが、一度『あの人、気に入らない』という空気になると、驚くほど根も葉もない噂まで立ち始める。巻き込まれないよう『火のないところにも煙は立つ』を教訓に、面倒なママたちとは絶妙な距離感を保ち乗り越えてきた」(49歳・主婦)ってのは、まあわかるけど、「自分はあまりお酒が飲めないので、何でもおいしそうにモリモリ食べるようにしている。できないことがあれば、できることで補い、周囲に認めてもらえということで、『飲めないなら食え』が座右の銘」(39歳・男・不動産)って、そこまで気を使わなきゃならんとは大変だ。  さらに「感謝の気持ちを忘れず、いつまでも持ち続けようという意味で、『おごってもらったことは絶対に忘れない』。まず、ごちそうしてもらえることに感謝の念が薄い人が多いように感じる。コーヒー一杯、ラーメン一杯でも翌日にお礼のメールをするだけでなく、数年後でも話題にして感謝の念を伝える」(36歳・女・ウェブ制作)なんて、義理堅いにもほどがある。  食べ物がらみでは「『他人の皿に箸はつけない』が座右の銘。『ちょっとちょうだい』と言う人は行儀が悪い」(34歳・女・PR)との声が。単なるマナーの話かと思ったら、「そういう人は他人のフィールドに土足で立ち入ってくるところがあると思う。そういうヤツになっちゃいけないという教訓」とは、すごい発想の展開だ。  ほかにも、「『人として持つべきは想像力と品性』。こう言ったら相手がどう感じるかを想像できたら人間関係は円滑になるし、人を妬む、いじめるなどの悪意は品性下劣だから起こる感情」(48歳・女・自営)や、「『待っても待たせない』。相手を待たせないのは当然として、相手にもそれを求めるのは価値観の押し付け。相手を尊重し、折れるところは折れてあげることが大切」(40歳・男・自営)など、仏様のような座右の銘が。 座右の銘 仏といえば、「仏の顔は一度で十分」(50歳・女・薬品)なんてのも。「三度も我慢してたらナメられるし、こっちが壊れる。かといって、すぐにキレるのは大人げないので一度は許す」ということらしい。仏が出れば神も登場で「なんでもかんでも神様や人を信じていてはロクなことが起こらない。裏切られることもある。自分の力だけが頼りなのだから、都合のいいときだけ信じればよい」と言う公務員男性(23歳)の座右の銘が「信じる者は足をすくわれる」とは、うまいね、どーも。  同じく神の教えを冒涜しちゃってるのが「右の頬を打たれたら掌底で返せ」(36歳・男・飲食)。「昔から『右の頬を打たれたら左の頬を差し出せ』って言葉が嫌いでアホかと思ってた。肉体的なことだけじゃなく精神的な攻撃でも、向こうから攻めてきたものは向こうが悪い。目には目をでは甘い。それこそ倍返ししないと」って、果たして掌底が倍返しで済んでるのかどうか……。さらに踵落としで返されないよう気をつけてね。 イラスト/坂本千明 ― オレだけの[座右の銘]大事典【2】 ―
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