格闘ゲーム大会がブーム 仕掛け人が人気のヒミツを語る

 この1年で、日本にもプロ格闘ゲーマーが続々と誕生した背景に、09年より始まった大会「ゴッズガーデン」の存在がある。全国各地から強豪が集い、その試合をオンラインで視聴できるのが特徴だ。今年8月の大会では、ユーストリームによる中継が同時接続数2万5000を突破。ユニーク視聴者数は45万人。宇多田ヒカルのライブ中継(34万5000人)を超えた、えらい数字である。

「最初は同時視聴者数2000で大喜びしていたんですよ(笑)。もとはテレビ番組用に考案し、結局ボツになった企画なんですが、これほどの視聴者数を達成できたのは、ニコニコ動画やユーストリームのようなネット配信があってのことですね」と話すのは、同大会主催の稲葉央明氏。

ゴッズガーデン

企業ではなくユーザーサイドが主催する大会ながら、賞金が出るのが大きな特徴。過去の賞金額は最高で50万円

 多くのファンに支持されるのは、「これまでの格闘ゲーム大会の目的は、一番強い人を決めることだったんですね。プレイヤーのための大会だったわけです。しかし、ゴッズガーデンは観客も楽しめる大会を目指しました。特に気を使ったのは、ゲーム画面を映すだけではなく、プレイヤーをクローズアップすることでした。彼らのキャラクターをきちんと見せることで、格闘ゲームに人生を懸けている人々の物語みたいなものを見せていきたかったんです。一つのゲームのブームはいずれ終わりますが、プレイヤー本人たちを知っていれば、新しいゲームでの対戦も継続して楽しんでいけるはず。また、幸い梅原大吾という柱がいるおかげで、“神殺し”のようなドラマも生まれ得るわけです」

 全国から「観客が見たい強豪」を招待するのも大会のコンセプト。おかげで、日本でも屈指のハイレベルな試合が続出する。今や視聴者には、普段ゲームをあまりしない層も増えており、まさにスポーツ観戦のように楽しまれているのだ。次回は年末に開催予定!

稲葉央明氏【稲葉央明氏】
「ゴッズガーデン」主催。放送作家として、テレビ番組の構成を多数手がける。13年公開の天野喜孝原案アニメーション映画『ZAN』の原作なども担当

取材・文/江沢 洋

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