スポーツ

失意のW杯後も盛り上がる!! J2マニアのイベントに潜入

 ブラジルW杯では惨敗に終わってしまったサッカー日本代表。早朝から声を張り上げ、すっかり燃え尽きてしまった読者も多いのではないだろうか? そんな倦怠感を吹き飛ばすような催しが“トークイベントの聖地”新宿ロフトプラスワンで開催された。その名は「燃えろ!J2党」。さまざまなゲストや、サポーターのよもやま話を通し、Jリーグはもちろん、JFL、地域リーグなどの裏話が聞けるイベントだ。 ◆岡山一成激白!「本田選手の気持ちは痛いほど分かる」
燃えろ!J2党

左からお笑い芸人の井上マー氏、名物サポのロック総統、岡山一成選手

 早速、“ピッチ”に足を踏み入れると、色とりどりのユニフォームやマフラーに染まった会場はまるでスタジアム。その熱気に圧倒されていると、サポーターから突然のコールが沸き起こった。スポーツ居酒屋KITEN!の店長ふくやん氏に呼び入れられ、「オ! カ! ヤマ! オ! カ! ヤマ!」のかけ声に乗って登場したゲストは、奈良クラブでプレーする岡山一成選手。横浜F・マリノスを皮切りに川崎フロンターレや柏レイソルなどさまざまなチームでプレーし、ファンの間では「岡山劇場」と呼ばれるド派手なパフォーマンスで愛されている選手だ。 ふくやん:早速、このあいだの天皇杯の話を聞かせてください! 岡山さんがゴールを決めてJ1のベガルタ仙台を倒しましたけど、地域リーグのクラブが勝つってスゴいですよね? Kリーグ浦項スティーラーズ時代にはFIFAクラブワールドカップにも出場されましたけど、あの日のゴールはどうでしたか? 岡山:あの日僕は“ゾーン”に入ってましたね。10秒ぐらいが数分に感じられて、「どういうパスがきて、どこに撃てばいい」っていうのが全部わかったんです。決めたときも「うお~!」って感じじゃなくて、撃った瞬間に手を広げていました。ほかの選手も同じで、決まった瞬間に大騒ぎする奴は絶対狙ってないですね! 今後はそこも注目して観てください(笑)。  さらに岡山氏は観客を前に天皇杯優勝を宣言! 地域リーグのチームが優勝すれば前代未聞だが、その裏にはW杯優勝を宣言した、ある選手への想いもあったという。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=684035
岡山一成選手

負けた仙台の思いも背負ったという岡山選手は天皇杯優勝を宣言!!

岡山:何を言うんだって思われるかもしれないけど、僕は本田圭佑選手の気持ちが痛いほどわかります。チームにはついていくタイプの選手もいますし、誰かがそれを言わないと。言葉の力はいろんな人に伝わるけど、その分自分にものしかかる。それを乗り越えたときに「自分は持ってる」と言えるんです。 ふくやん:本田選手の強気な発言はただのビッグマウスじゃなくて、チーム全体のモチベーションを上げていく目的があったんですね  下部リーグながらJ1のチームを破り、一躍全国から注目されるようになった奈良クラブ。会場に詰めかけたサポーターからも熱いエールが送られたが、アマチュアクラブならではの悩みもあるという。 岡山:僕はプロでやりつつ、午後はクラブの仕事をしています。正直、家族を食わせていくのは大変ですよ。なかにはこういうイベントに出ることを「なんで選手が練習サボってるんだ」っていう人もいますが、カテゴリが違うのに選手としてしか見ていないんですよね。営業やエンジニアと同じようにサッカー選手も「職業」だと思うんですけど。 ふくやん:試合中は野次を浴びたり、練習以外の部分でも文句を言われたり、それじゃブラック企業ですよね。  煌びやかなイメージの強いサッカー選手だが、プレーだけで生活をしているのはほんの一握り。働きながらプレーする選手たちや、裏方の仕事にスポットライトが当たるのも、J2党ならではの魅力だ。 ◆スタジアムDJによる生の選手紹介に会場はヒートアップ  イベント後半には湘南ベルマーレのスタジアムDJ、三村ロンド氏が登場。普段スタジアムで流れているVTRに合わせて生の選手紹介を行うと、会場のサポーターからは「オーレ! オーレ!」の声が上がった。 ロンド:これまで全国各地のスタジアムに足を運んできましたが、北関東のスタジアムDJは特に仲が良いです。Jリーグには一堂に会するようなイベントがないので、いずれJ2党で集まってみたいですね。 ふくやん:毎試合声を聞かせてくれて、サポーターにも愛されているのに残念ですよね。次のJ2党ではJリーグカンファレンスの真裏にスタジアムDJを勢揃いさせましょう!  2010年に開催して以来、4年以上のロングイベントとなってきた「燃えろ!J2党」。スタンドで応援するだけでは見えないサッカー界の裏側や、ライバル同士が肩を寄せ合う光景はサッカーマニアには堪らないだろう。イベント終了後、ふくやん氏は今後の抱負を語ってくれた。 ふくやん:おかげさまでJ2党は“第11節”まで開催することができましたが、毎回規模も大きくなっています。また、地方でも開催してみたいですね。これからもJ2の楽しさや苦しさ、価値の高さを共有できる場を目指していきたいです!  海の向こうのスーパープレーに飽きたなら、J2党に足を運んでみては? 目の前にある身近なサッカーの魅力がたっぷり味わえるはずだ。 <取材・文/林バウツキ泰人>
ライター・編集者。日本人の父、ポーランド人の母を持つ。日本語、英語、ポーランド語のトライリンガルで西武ライオンズファン
テキスト アフェリエイト
新Cxenseレコメンドウィジェット
おすすめ記事
おすすめ記事
Cxense媒体横断誘導枠
余白
Pianoアノニマスアンケート
ハッシュタグ