生活保護受給者の“危険ドラッグ中毒”率が急増

 生活保護受給者の数は215万9847人(160万241世帯、2014年4月時点)と高止まりし、日本の福利厚生費を圧迫しているのは周知のとおりだ。そんな状況下にもかかわらず、生活保護受給者の中で「危険ドラッグ中毒者の割合が増えてきているんです」と語るのは、都内でケースワーカーとして勤務するYさん(31歳)だ。

危険ドラッグ中毒者の生活保護受給が急増中

生活保護受給者の部屋に散乱する危険ドラッグ

「覚せい剤の常習者、刑務所から出所してきた元覚せい剤中毒者を担当することが多かったんですが、ここ最近は、危険ドラッグと呼ばれる薬物中毒者のほうが多くなってきた。彼らには“脱法ドラッグ”という意識が強く、罪の意識がないので厄介なんです」

 危険ドラッグと言えば昨今、吸引者が運転した車が暴走して死亡事故が相次いでいる。法規制が難しい一方、その中毒性や薬物で得られる多幸感は、違法ドラッグ以上とも言われ、社会性を失わせる威力を持つ。

「覚せい剤や大麻中毒だった人が、生活保護受給生活に嫌気がさして手を出してしまうケースもあります。危険ドラッグは違法薬物に比べて、安価に手に入りますから。生活保護費の中から買ってしまうんです。それで、生活保護受給を止めるという話をすると、逆ギレ。危険ドラッグなんかに手を出されたら、もう社会に復帰することなんてできませんよ」(前出・Yさん)

 罪の意識が低いため、自分が中毒者という意識も低い。ケースワーカーが自宅を訪れているのに、テーブル上のハーブ系ドラッグを片付けるでもなく、しまいには「脱法ドラッグ屋で買ってこい」などと言う受給者もいるというから驚きだ。

「自宅はゴミ屋敷と化し、食事もロクにとらない人が多く、このままだと死んでしまう。でも、違法ではないので、警察に通報することもできません。そこで、最後は病院に入れるしかないのですが、生活保護受給者ですからね。入院費も税金というわけです」(Yさん)

「危険ドラッグ」「生活保護受給」という2つの社会問題は、意外な形で合わさり、より複雑な問題になっているようだ。 <取材・文/日刊SPA!編集部>

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