ベンツ新型Cクラスワゴンの日本導入は1年後?

本田圭佑のCMでおなじみメルセデス・ベンツの新型Cクラス。“史上最高”と自画自賛した前モデルに続き、今度は“本気”になって作ったと自負する傑作です。日本では、まだセダンのみの販売ですが大人気。充実装備なのにお値打ちと評判です。そんなCクラスのステーションワゴン(日本未導入)に、ひと足早くドイツで試乗してきました! 西村直人=文 Text by Nishimura Naoto
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セダンよりも後席ドア上部から後ろを少し高くして居住性を高めつつ積載性をアップ。ブレーキランプをリヤゲート側とボディ側の二分割にしてワイド感を出し、新世代メルセデス・ベンツを主張

◆もう乗り心地が悪いなんて言わせない!新型Cクラスワゴンアウトバーン試乗記 ⇒【前編】はコチラ  日本では現状セダンのみだが、欧州ではすでにステーションワゴンも販売されている(もちろん、近いうちに日本にも導入される)。  ご存じのとおり、ステーションワゴンは「ワゴン」「エステート」とも呼ばれ、セダンの天井を伸ばし、荷物を積む場所を確保したボディ形状が特徴。荷物を積むといっても配送業向けのライトバンではなく、たとえばアウトドアアクティビティに使う道具を積んだり、5人が乗って旅行に出かけたりすることを目的につくられている。  一見、クルマ後部をちょっと変えているだけに見えるが、セダンの上質さとワゴンの実用性をうまくミックスさせるのは、なかなか難しい。  新型Cクラス・ステーションワゴンの場合、セダンと同じくアルミ素材を使いながら、新世代のメルセデスが採用する、エッジの効いた新しいデザイン手法でうまく融合させた。
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新型Cクラスは、ブレーメンにある工場で製造されている。先代Cクラスワゴンのオーナーとして、新型Cクラスのデザイナー・ハラー氏に、乗り心地の変化について直撃。丁寧に絵を描いて説明してくれました

 最大の特徴は、セダンとほぼ変わらない乗り心地だ。実はメルセデスのワゴンは、セダンよりも乗り心地が粗く、そこが長年指摘されてきた数少ない弱点だった。質実剛健が先にたち、荷物を積むことを前提にしたため、セダンよりも少しカタいサスペンションにしていたことが、乗り心地が悪かった理由だ。  そこで新型は、柔軟性の高いラバー系素材に空気を入れてショックを吸収するエアサスペンションを4輪に採用し、同じくエアサスペンションを採用するセダン並みのスムースな乗り味を表現した。また、軽量化を目的に採用されたアルミ素材を使いながら、製造工程で世界初の技術を取り入れることで、ボディそのものをガッチリとつくることに成功。それが、これまでのメルセデスのワゴンに足りなかった上質な乗り心地に大きく貢献している。  ひと足先に、ドイツで新型Cクラスワゴンに乗ってきたが、これまでのメルセデスのワゴンとの大きな違いを実感できた。  日本への導入は1年後か? セダンと同じく2つのダウンサイジングターボエンジンに加えて、ディーゼルエンジンも導入されるだろう。 【結論】 新型Cクラスは、まるでコンパクトなSクラスといった感じ。メルセデスらしいクルマは、Cクラスから上のクラスという声は多いが、それは単に後輪駆動だからという理由だけではない(Aクラスなどは前輪駆動)
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