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回転寿司は「一番安いネタが高原価でおトク」なワケ

 一般的に30%が目安だといわれる外食店の原価率。昨今の“コスパ志向”の高まりや原価率35%を超える高原価店の繁盛も相まって注目を集めることも増えた「原価」だが、さまざまな要素が複雑に絡み合って成り立っており、その世界は実に奥深い。 回転寿司 例えば、庶民の強い味方の回転寿司。元来は高級料理にもかかわらず、100円寿司でも儲けが出るというそのビジネスのからくりとは? 「原価率30%を超えると高原価といわれる外食店業界において、回転寿司は低くても原価率40%前後。高い場合は50%以上のチェーンもある屈指の高原価業態です」(グルメ誌ライター)  高原価なのは客には嬉しい限りだが、肝心の儲けはでているのか。 「調理コストが低いうえ、回転式なので人件費があまりかからない。また、アルコール類が普通の店に比べて少し高めなので、そこで利益をあげるお店もあります」  そこで気になるのが、高原価の回転寿司で特にお得な寿司ネタだ。 「実は1皿100円の格安メニューは、なかでも原価率が高くなります。ネタ自体は安くとも、シャリのコストは均一なので原価率60%を超える高原価商品になりがち。また、『特上』とつくメニューやウニ、カニ、ボタンエビ、トロ。旬の魚介を使った高級品はあくまで赤字覚悟の客寄せ商品なので、原価率70%を超えるものも多い。一方、原価が低いのが中間価格帯の商品。1皿100円から700円の価格帯のお店なら、300~400円前後のものは原価が低めです。とはいえ、30~40%はあるので、ほかの業態と比較すると、高原価ですけどね」 ※9/2発売の週刊SPA!では「[外食店の原価]教えます」という特集で、立ち食いそばや牛丼、ラーメンなど身近な外食店の原価事情をリポートしている ※写真はイメージです <取材・文/週刊SPA!編集部>
週刊SPA!9/9号(9/2発売)

表紙の人/小島瑠璃子

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