大泉洋が“北海道愛”を語る「事務所も『どうでしょう』至上主義ですから」

大泉洋全国区の“ローカルタレント”の筆頭格といえば、この人しかいまい。生粋の道産子、大泉洋。「雪の多い冬場、東京に出稼ぎに行くのが理想」と言って憚らないように、全国区となった今もルーツである北海道をベースに活動を続ける俳優だ。全編オール北海道ロケを敢行した最新主演映画『ぶどうのなみだ』は、そんな大泉の地元愛がギュッと凝縮された心温まる一本。寡黙で一途なワイナリー経営者を演じる大泉を取り囲むのは、豪華共演陣と雄大な自然、色彩豊かな食材の数々。そんな北海道の魅力を詰め込んだ同作の完成イベントで、大泉は北海道知事から「北海道特別“福”知事」にまで任命されたのだ――。

――やはり、北海道を舞台にした作品に主演することには特別な思いがあるんですか?

大泉:僕の場合、東京でも仕事をするようになったのが30歳を超えてからなので、基本、どこまでいっても北海道の人間なんです。だから、北海道を舞台にした映画に出演するときは、大袈裟な表現じゃなく、自分の高校の代表として“甲子園”に出場するみたいな感覚がある。北海道代表として、日本中の方々に自分たちの作品を認めていただきたいという思い。この特別な感情は、やっぱりほかの作品では味わえないですね。

――全国区になって以降も北海道での仕事は継続していますが、そこにもやはり特別な感情が?

大泉:というより、僕が今も変わらず北海道で仕事をしてる一番の理由って、単純に自分が北海道で出演している番組が楽しいから。俳優の仕事だけでなく、バラエティ番組の仕事も続けていくつもりですけど、やりたいバラエティっていうのが、やっぱり北海道のバラエティ、しかも気心の知れた仲間たちと作るバラエティなんですよ。

◆『どうでしょう』至上主義

――その意味では今後、『水曜どうでしょう』(※)が、レギュラー復活する可能性もあったり……?

※『水曜どうでしょう』
’96~’02年、北海道テレビ放送制作の深夜バラエティ番組。レギュラー出演者4人(鈴井貴之、大泉洋、藤村忠寿、嬉野雅道)の息の合った(?)トーク・バトルはもちろん、旅をメインとした斬新な企画の数々が中毒的な人気を博し、放送終了後の今なお、全国に多くのファンを持つ“北海道発モンスター・バラエティ”

大泉:いや、本当に僕はレギュラーでやったら?って言ってるんですよ。どちらかというとディレクターがいろいろとほかにやりたいことが多い人なんでねぇ。ただ、ひとたび旅に出るとなったら乱暴ですよ(笑)。「12日間、スケジュール空けて」とか平気で言ってくる。しかも、僕が所属する「オフィスキュー」という北海道の事務所は『どうでしょう』至上主義ですから。無理やり僕の撮影スケジュールとかを調整して、合間にブッこむんですよ(笑)。去年放送された「アフリカ編」(※)だって、『探偵はBARにいる2』(※)の一番大事な宣伝時期に12日間もの長期ロケに行かされたんですよ? 僕のマネジャーは「1週間ならなんとか……」って言ってるのに、「1週間じゃ行けねぇな」の一点張りですよ。もうね、話の通じる相手じゃないんですよ(笑)。

※「アフリカ編」
’11年の『水曜どうでしょう』復活第4弾『原付日本列島制覇 東京-紀伊半島-高知』以来、約3年ぶりの新作。’13年10月から復活第5弾『初めてのアフリカ』として放送を開始。海外ロケは’07年の第3弾『ヨーロッパ20カ国完全制覇~完結編~』以来7年ぶり

※『探偵はBARにいる2』
大泉洋・松田龍平のW主演で大ヒットした’11年公開の『探偵はBARにいる』の第2作として’13年に公開。原作は東直己の推理小説シリーズ『ススキノ探偵シリーズ』。北海道札幌市の繁華街ススキノのバーに入り浸る探偵を大泉が演じ、その助手を松田が好演

――でも、アフリカ編の大泉さんは、バカンスを楽しんでいるかのように見えました(笑)。

大泉:そう見えました!? 私が楽しんでいるように見えました!? 全然、そんなことないですから! もうね、必死ですよ。やっぱり、僕にとってあの番組は一番の勝負どころですからねぇ。前の旅よりつまらなかったと言われたくないですからねぇ。今やミスター(※)やディレクター陣にはそんな気負いは皆無ですが(笑)、僕は気楽どころか不安のほうがデカいかもしれない。40歳を過ぎて結構、体力的にも厳しくなってきてるでしょう……。また娘との時間も欲しいしね。もうね、「娘」っていう“新たなレギュラー番組”が増えちゃったようなものです(笑)。

※ミスター
『水曜どうでしょう』の企画・構成を担当しながら、番組に出演している鈴井貴之氏の通称。ほかにも「鈴井先生」「社長」「ダメ人間」と呼ばれることも。なお、鈴井氏は大泉氏が所属するクリエイティブオフィスキューの会長で、映画・舞台監督としての顔も持つ

【ぶどうのなみだ】
亡父から受け継いだ土地でワインの醸造に日々勤しむアオ(大泉洋)のもとに、エリカと名乗るミステリアスな旅人が忽然と現れて……。前作『しあわせのパン』(’12年)に続き、監督・三島有紀子とタッグを組み、オール北海道ロケを敢行した大泉洋主演最新作。共演にシンガー・ソングライターの安藤裕子、染谷将太ほか。10月11日より全国ロードショー

【大泉洋】
’73年、北海道生まれ。大学在学中に演劇ユニット「TEAM NACS」を結成し、北海道テレビのバラエティ『水曜どうでしょう』で大ブレイク。主演映画『ぶどうのなみだ』(10/11全国公開)に続き、映画『トワイライト ささらさや』(11/8公開)が控えている

※このインタビューは、週刊SPA!10/14・21合併号のインタビュー連載「エッジな人々」から一部抜粋したものです
<取材・文/藤原哲平 撮影/八尋研吾>

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