偽装が氾濫する「地下アイドル業界」…ファンは握手券を偽造、アイドルも年齢詐称
―[セコすぎる[偽造・偽装]事件簿]―
カード明細を切り貼り、日付を巧妙に書き換え……みみっちい「偽造・偽装」を重ねるのは、どこぞの地方議員たちのみにあらず。小銭・小利益を得るための、ある意味、熱意とマメさに溢れる人々の手口を探ってみた
◆地下アイドルの業界も、偽造・偽装まみれだった!
地下アイドルの現場でも、偽造・偽装のテクを駆使する人はいる。秋葉原でアイドルイベントなどを主催するK氏が明かす。
「地下アイドルの主な収益源はチェキや握手会ですが、参加するためのチケットは簡単なもので、コピーした紙を切っただけのものが多い。それでもちゃんとした事務所は、偽造防止のために日付入りのスタンプを押したりする。でも運営が素人同然だったりすると、その手間すらかけていないことがたまにある。するとそれが偽造されて、無料で何度も握手会に参加するオタクが現れるんです。もちろん、バレたら出禁ですよ」
好意的に解釈すれば、好きな女のコに会うために涙ぐましい努力をしていると言えなくもない。だが、当のアイドルだって……。
「AKB選抜ではないですが、地下アイドルのグループもよく、特定の課題をクリアしたらシングルの選抜やグラビア撮影ができるというイベントをやる。課題はツイッターのフォロワー数だったり、チェキの販売枚数だったりとさまざま。そこで、アイドル自身がオタクに色恋営業のようなことをして、グッズを大量に購入させたり、ツイッターのアカウントをたくさん作らせ、フォロワー数を水増ししたりするんです」(K氏)
しかしこの業界では、ファンと直接連絡をとることはルール違反。
「そのため、色恋営業が発覚した某アイドルは、事務所に約200万円の罰金を請求されてクビに。ただ彼女がすごいのは、それをファンに払わせたんです」(同)
しかも、「公称23歳なのだが、本人いわく真実は20代後半。だけど、それすらも怪しくて、別の事務所の関係者によると、『身分証を見たことがあるが、30歳を超えていた』との声もある」とK氏。
いずれにせよ、偽装まみれで業界を生き抜く彼女に、今日もオタクたちは騙され続けている。
※写真はイメージです
― セコすぎる[偽造・偽装]事件簿【5】 ―
この特集の前回記事
ハッシュタグ