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安い中古ドイツ車を買おうと思うなら、“捨て犬”を拾うくらいのボランティア精神が必要

激安商品が欲しい人にはおなじみの価格.comが、ユーザーに対して行ったアンケート調査では、冬のボーナスの推定平均支給額は58.5万円。前年比で1.4万円(2.5%)増えたそうです。ローン返済などボーナスの使い道は決まっている、という人も、こんなステキなクルマだって激安で買えちゃいますよ! 輸入中古車MJブロンディ=文 Text by Shimizu Souichi ◆年の瀬に聖地で発見!ボーナスで買いたい“激安アゲアゲ”輸入中古車大図鑑 MJ:3月にタダであげたアルファ147だけど、その後調子どう? 担当K:最高です! MT車の楽しさはもとより、最近はヤフオクで激安入手したマフラーとかヘッドライトを交換して、ますます最高になってます。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=768280
アルファ147

アルファ147(イタリア)

MJ:やっぱり激安中古ラテン車は、ちょっとした心構えさえあれば最高だよな。 K:小さな異音がするとか、警告灯がつくくらいは、動揺せずに自然治癒を待つ。その心構えですね。MJさんの初BMWはどうです? MJ:……オレはあれを買って、中古ドイツ車に掘り出し物はない!という真実を知ったよ。 K:えっ!? 335iカブリオレの認定中古車で266万円って、掘り出し物じゃないですか。
BMW 355i カプリオレ

BMW 335i カブリオレ(ドイツ)

MJ:でも、納車当日にATがブチ壊れたろ。保証で直してくれたから良かったけど、それはラッキーだっただけ。1年と1日後だったら修理に100万円近くかかってた。最近のドイツ車は耐久性がないね! K:中古ドイツ車に泣かされ続けてきた僕に言わせれば、昔からですけど。 MJ:オレは、クルマってのは基本的に10万kmは持つように作られてると思ってたんだけど、今のドイツ車は6万~7万kmでいろんな部品の寿命が来るらしい。 K:しかも部品が高いです。 MJ:ドイツ車らしい精緻な高品質感を味わうには、3万km台までかな。でもそうするとどれも高い。掘り出し物なんかないんだよ! K:ウチの7万km超えのBMWも、オルタネーターがパチパチ鳴ってます。そろそろ不穏な空気が……。来春の車検では修理や部品交換で数十万円いきそうです(涙)。 MJ:今回は中古ガイシャの聖地・横浜市都筑区の店を巡ったけど、気分がアガる中古ドイツ車の掘り出し物と言えば、996型ポルシェ911と先代BMW Z4だけだったな。 K:200万円台の911はあれだけでした。他は最低でも500万円。 MJ:涙目の5代目911(’98~’04年製)だけが異常な不人気で、その前後のモデルに比べて相場が半額。1つ前の993型が、最後の空冷ポルシェってことで異常人気なのと対照的だ。 K:しかもあのクルマ、実物を見たらちょっと……って感じでした。 MJ:いかにも捨て犬だったなあ。 K:136万円のZ4も、どこか荒んでました。 MJ:前オーナーに大事にされてなかった感ビンビンだったね。安い中古ドイツ車を買おうと思ったら、捨て犬を拾うくらいのボランティア精神が必要だ。得しようなんて思っちゃいけない。 ⇒【後編】に続く https://nikkan-spa.jp/763308 <SPA!中古車LOVE隊の愛車自慢> ●アルファ147/0円(笑) MJ号をタダで譲り受け、板金・塗装、ホーン修理などで再生(30万円ぐらい)。ヤフオクで入手したマフラーなどで武装し、激安中古ラテン車ライフを堪能中。もうすぐ10万km。意味不明の警告や崩壊していく天井に目をつむれば最高! ●BMW 335i カブリオレ/266万円 今年6月に266万円で購入(6.4万km)、納車当日に致命的なATトラブルが発生。保証修理で事なきを得る。エリート感満点の見た目には満足するも、すでにショックアブソーバーの寿命も来ており、ドイツ車のカネ食い虫度を痛感! 取材協力/AZオート横浜 http://www.az-a.jp/
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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