「遠距離看病」の実態。“子どもに最善の医療”を望む家族の負担が問題に

「遠距離看病」の実態。“子どもに最善の医療”を望む家族の負担が問題に“遠距離恋愛”ならぬ「遠距離看病」に悩む家族の負担が問題になっていることは知っているだろうか? 公益財団法人ドナルド・マクドナルド・ハウス・チャリティーズ・ジャパン(DMHC)の調査によれば、「遠距離看病」を「自宅と病院の距離が2時間以上」と定義した場合、子どもが入院している家庭全体のうち2.1%が「遠距離看病」に該当するという。

 同調査では、「遠距離看病」の経験がある親へ「どの程度の頻度で付き添いましたか」と質問したところ、「毎日/週7日(62.4%)」がもっとも多く、平均すると1週間に5.63日となった。また、「物理的に負担に感じたことは何ですか?」という質問では、「移動距離」(53.1%)、「時間/多忙さ」(38.4%)、「経済的負担(31.4%)」という声が多かった。

 さらに、子どもの入院先としてその病院を選んだ理由を見てみると、遠距離の病院に通っている家族ほど、「その医療機関でなければ、適切な治療が受けられないと指定された」という回答の割合が多かった。

⇒【調査結果の詳細】はコチラ http://nikkan-spa.jp/?attachment_id=768054

「遠距離看病」の実態。“子どもに最善の医療”を望む家族の負担が問題に 子どもが入院した際、「自宅と病院の距離が遠く離れてしまうこと」を余儀なくされても、最善の治療を子どもに受けさせたいと家族は願うが、実際は小児専門医療が受けられる病院が限定されるなど、さまざまな事情から入院可能な病院が限られてしまう。

 こうした「遠距離看病」を含む、子どもの入院経験がある親の8割以上が、「親が子どもに付き添いやすい施設の充実」を望んでおり、病児はもとより、その親や家族も含めた支援が必要だと考えられている。このままでは看病する親のほうが疲弊してしまいかねないのだ。

 子どもを持つ親なら知っている人もいると思うが、調査を行ったDMHCが運営する「ドナルド・マクドナルド・ハウス」は、遠隔地から入院している病気と闘う子どもと家族のために、高度小児医療を行う病院に隣接して設置された滞在施設だ。世界37か国342か所に建設され(2014年11月末現在)、日本では北海道、宮城県、栃木県、東京都(3か所)、愛知県、大阪府、高知県の9か所で建設・運営されている。直近では2015年春に、10か所目の施設が福岡で開設される予定だ。

 現在、難病で苦しむ子どもの数は、日本全国で20万人と言われており、その家族は、自宅と入院先との二重生活による経済的な負担、そして家族が離れて過ごすことによる精神的負担を感じている。「遠距離看病」の負担を減らすためにも、小児専門医療が受けられる病院数を増やすことはもちろん、「ドナルド・マクドナルド・ハウス」のような病児と家族が、わが家のようにくつろげる場所の充実も望まれているわけだ。 <文/日刊SPA!取材班>

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