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ヤクルトの全試合をイラストで表現して戦う“選手”ながさわたかひろ「最下位からの逆襲」を宣言

ながさわたかひろ

ながさわたかひろ氏(42歳)

’10年から東京ヤクルトスワローズの全試合をイラストで表現することで「戦力」であると主張。ヤクルト球団に選手契約を直談判し続けている孤高の画家が、’14年シーズン全試合をまとめた著書『プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合』を昨年12月に上梓、その原画を展示した個展「新・プロ野球画報~ながさわたかひろの逆襲」が9日、東京・神楽坂の画廊「eitoeiko」で始まった。 ⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=778711 ◆144試合すべてを描いて戦う“選手”ながさわ  144試合すべてのハイライトシーンを絵で書くことがチームの「戦力」となると信じ、毎年球団に直談判を続けてきたながさわ氏。’11年には元監督でOBの若松勉氏から「ながさわ選手!」と呼びかけられ、’13年には小川淳司監督(当時)から「今年もともに戦おう、ながさわ選手!」とメッセージを貰った。同年末には衣笠球団社長から、「活躍次第で、真剣に選手として契約を検討された(ながさわ談)」とのこと。  また、その“独自の活動”が話題を呼び「アウト×デラックス」(フジテレビ系)に出演、スポーツ紙でも書き下ろしのイラストが掲載されるなど活動の幅を広げており、「すわ入団か?」と期待されたが、昨シーズン終了後に球団を訪れ、活動報告という名の”契約直談判”を行ったが「背番号を貰う」ことは叶わず、落ち込んでいたという。
唇を噛むながさわ氏

「この2年戦力になれなかった……」と唇を噛むながさわ氏

「僕としては’10年途中から指揮を執った、小川淳司前監督が昨年で退任したことで、”選手活動”にひと区切りつけたつもりでした。『戦力になる』といいつつ、結局2年連続チームは最下位でしたし、責任を取ろうと。昨日も、小川前監督に著書をお渡しして”感謝”の一筆を頂き、もう感無量になってしまい、今シーズンへの活動の意欲が薄れていました……」  ほとんど収入の無いまま、シーズン中はひたすらヤクルトの試合のイラスト描きに没頭する……常人には理解しがたい、長く苦しいシーズン。ながさわ氏は一歩が踏み出せずにいたが、展覧会会場で、発刊記念の記者会見もしたことで、徐々に新シーズンへのやる気がみなぎってきているという。 「’13年、’14年の最下位のシーズンを全力で描きましたが、“戦力”とはならなかった。僕もグラウンドの選手と同じで、絶好調で、会心の絵が描けたときもあれば、調子の悪い日もあり、線がブレブレのときもある。それを展覧会を見に来ていただく人や、著書を見ていただいた人たちと振り返っていると、自然と今シーズンに向かう気持ちができてくるはずです。31日の会期まで全力で気持ちをつくって、2月1日からのキャンプに臨みたいと思います!」  2月1日からは選手同様、沖縄・浦添でキャンプインし、シーズンに向けて筆を磨くというながさわ氏。 「FAで新加入した成瀬はロッテ時代、上手く描けた選手ので、ヤクルトで描けることが楽しみです。期待しています!」と新戦力の加入で最下位脱出は確実と鼻息は荒い。  自身も、新戦力の補強に成功したヤクルトの”戦力”となり、今オフには選手として契約できるか? この展覧会で今年に賭けるながさわ氏の「本気」を感じてほしい。 <取材・文・撮影/遠藤修哉> 【ながさわたかひろ「新・プロ野球画報~ながさわたかひろの逆襲~」】 会期:2015年1月9日(金)~1月31日(土) 開廊時間:12時~19時 ※19(月)、26(月)は休廊 会場:神楽坂「eitoeiko」(http://eitoeiko.com/) 新宿区矢来町32-2 03-6873-3830 ※入場無料 ●「プロ野球画報 東京ヤクルトスワローズ全試合」好評発売中
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