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“地元名産”でボッタクリ! 観光客を騙す手口とは

日本各地で“プチぼったくり”の被害が続出している。騙された消費者の怒りは心頭に! もはや“適正価格”が存在しないのであれば、せめて警戒だけでもしておきたい……そこで、観光地で騙されない「ぼったくりの傾向と見分け方」を可能な限り追った ◆観光地であることにかこつけて信じられない暴利をむさぼる! 観光地「観光地価格」という言葉が古くからあるように、観光地では思いもよらない高額な飲食・宿泊費が請求されることがある。 「新潟に旅行したときに入った寿司屋は本当にひどかった。2人でちょっと飲んでつまんで3万円も請求され、頭にきて明細を出させたら岩牡蠣が1個3000円、しめ鯖2カンで1800円。銀座の鮨屋か! 翌日、別の飲み屋でその話をしたら、地元じゃ有名な観光客をぼったくる店で『あのオヤジ、岩牡蠣を店の前の消波ブロックから採ってんだ。市場じゃ岩牡蠣なんて1個300円くらいだよ』って」(44歳・男性・会社員)  このように、その土地の事情を知らない観光客から搾り取ろうとする輩は多い。こうした輩のために悪評が立ってしまい、真面目に商売している店主たちが頭を悩ませるケースも珍しくはないという。 「北海道の某市場では、客にカニを選ばせるものの、実際には売り物にならないようなカニを送りつける詐欺業者によって地元民からも評判が悪くなったことがあります。今はカニに買った人が名前を書くなどの対策をしてくれる業者も増えています」と語るのは、札幌在住の記者。一度失った信頼を取り戻すのは容易ではないのだ。 ◆ゴミのような食材を勢いに任せて売りつける  何も、高いものを売りつけるだけがぼったくりではない。二束三文の品物を売りつけるのも手口の一つだ。 「活気溢れる水産業者が多くいるとして有名な都内某所。ここでは『本当なら5000円だけど、今日だけマグロのトロは1000円だよ!』と威勢よく店先で売っていますが、ここで売られている海産物の多くは、築地などで売れ残り、冷凍焼けしたゴミのようなもの。本来なら1000円出して業者に処分してもらう代物ばかりです」(元築地の仲買人)  こうした観光地のぼったくりに頭を痛めるのが旅行代理店だ。 「昔と違ってお客さまはクレームを言いやすくなってきています。食事や宿泊先が写真と違うというクレームは、こちらも信用問題になるので、クレームがきたら旅館やレストランに言います。場合によっては、契約も考え直します」(38歳・男性・旅行代理店)  客からのクレームが自浄作用を果たし、ぼったくり旅館やレストランはここ最近、減少傾向にあるとこの男性は指摘する。 「ネット経由の旅行予約でお客さまが一番気にするのは『口コミ』です。そのためネット系の旅行代理店は口コミなどの書き込みを非常に気にします。楽天やじゃらんといった大手は、クレーム対応も迅速です。旅館などの評価は参考にしていいでしょう」 <ぼったくり店の見分け方> 値札をそのまま信じない。ホテルなどの宿泊施設は楽天などの書き込みを参考に。飲食店は観光案内所やホテルのフロントで情報収集。タクシー運転手は、店とグルになってキックバックを受けていることもあるので、参考程度にしよう。地元に友人がいれば、迷わずそこを頼るべし ※写真はイメージです ― [ぼったくり店]全国マップ【2】 ―
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