大槻ケンヂ×和嶋慎治「20代の頃はエゴのぶつかり合いでした」

大槻ケンヂ氏(左)と和嶋慎治氏

大槻ケンヂ氏(左)と和嶋慎治氏

 約四半世紀、ハードロックにこだわり続けた筋肉少女帯と人間椅子が奇跡のコラボバンドを組んだ。その名も「筋肉少女帯人間椅子」。ここ近年は人気が再燃した両バンドだが、これまでの道のりは順風満帆とは行かなかったようだ。共に49歳の大槻ケンヂ氏と和嶋慎治が語る。

――お互いのバンドの印象は?

大槻:人間椅子って演奏力で語られることって多いじゃないですか。

和嶋:確かに最近は楽器面で評価してもらえることが多くなりましたね。

大槻:でも、今回一緒にレコーディングして気づいたのは、歌の力なんですよ。ワジーと研ちゃんの歌声に力がある。圧倒的なハーモニー能力がある。「あ、なるほど、そこなんだ」と思ったんです。

和嶋:僕らは人数が少ない分、歌でも楽器に負けないパワーを出さなきゃいけなくて、それで自然に身についたのかも。自分たちはそんな歌が上手いとは思ってないですけれど。

大槻:でもね、演奏だけじゃなくて、やっぱり結局は歌の力の強いバンドが残るんですよ。

――和嶋さんから見て筋肉少女帯は?

和嶋:筋少は各々のメンバーが個性的なんですよ。だから、音楽的には意外にバラバラ(笑)。一緒にやって「あ、ここは全然僕らと違う」と思ったんです。「どうまとまるんだろう?」って思ったんだけど、あまりまとまり切らないところに筋少のよさがあるんだと思った。だから、どのバンドにもない音楽ができる。あまり決めずにやってる感じがあって、すごく自由で面白い。

大槻:それは多分ね、僕は音楽っていうものがわからないんですよ。自分でも自覚してる。でも、音楽がわからないメンバーがいるバンドって、意外に長続きするんです。

和嶋:音楽面でぶつからないからね。

大槻:うん。若い頃は自分がバンドを仕切ってると思い込んでいたんだけど、大人になって「俺はお飾りなんだ」ということに気付いた(笑)。

和嶋:年を取ると自分の役割がわかってくるんだね。で、メンバーが補い合っているんですよ。

大槻:そう。やっぱり20代の頃はエゴのぶつかり合いでした。

和嶋:僕たちの20代はセールスも動員も減っていた頃でしたから。でも実はずっと「筋少が頑張っているから頑張ろう」って気持ちでやってきたんです。いい意味でのライバルだと思ってやってきた。筋少みたいな存在がいて本当によかった。

取材・文/柴 那典 撮影/本間 寛

※4/7発売、週刊SPA!の「エッジな人々」では大槻ケンヂ氏と和嶋慎治氏の対談を掲載中。

週刊SPA!4/14・21号(4/7発売)

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