「鳥貴族」パクリ騒動は新たな炎上ビジネスか

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その72 ―


 これは大塚家具の親子喧嘩とは比べ物にならないくらいシビアな問題ですよ。「鳥貴族」が、後からやって来た焼き鳥屋「鳥二郎」を、酷似しているという理由で、裁判所に損害賠償の訴えを起こしたのだ。

「鳥貴族」パクリ騒動は新たな炎上ビジネスか

「鳥貴族」HPより

 どんだけ似ているのか。テレビやネットを見る限り、相当意識して似せて作ってる感がありありと伝わって来る。看板にある鳥という文字は象形文字風だし、書体、デザイン、色づかいなど微妙に似ている。料金体系は鳥貴族の1本280円に対して、鳥二郎は1本270円。10円安いところがミソだ。内装の木目調もそっくりだし、メニューも似ている。従業員の服装や、ホームページ、セットシステムまで酷似。これは確信犯的にパクリってるとしか思えない。しかも京都じゃ鳥貴族のビルのすぐ下に鳥二郎があったりと、あんた喧嘩売ってるの状態だし。これは完全にアウトだろうと、素人目には見える。

 しかし、法律的解釈をしてみると、そもそも鳥貴族と鳥二郎という文字は、似て非なるものだし、印刷物は著作権問題となり、恐らくクリアしているんでしょう。というか鳥二郎側は、法律に詳しい専門家がいて、ギリギリセーフのラインでパクッていると思える。

 裁判の下馬評じゃ、鳥貴族が負けか良くて引き分けじゃないか、つまり和解勧告止まりになると言われている。アメリカには知的財産権を守る法律があるけど、日本は今のところ、トータルパッケージに対して、規制する法律はない。推測だが鳥二郎側はリーガルハイに出て来そうな、辣腕弁護士を立ててんじゃないか。そう思えて仕方ない。

 つまりここまでは予定通り。訴えないのなら、このまま店を増殖すればいい。鳥貴族が訴えても、鳥二郎が即座に営業停止にはならない。むしろ鳥二郎の名前が全国的に広まり、プラス効果になると踏んでいるのではないか。相手に訴えさせて、話題をかっさらう新種の炎上商法かもって、疑いたくなる。世の中には鳥二郎がどんだけ似ているか、行ってみたい人もいるわけで、これはタダで宣伝してもらっているようなものだ。だいたいこの訴訟なかったら、関西中心に10店舗ほどの鳥二郎の存在なんて、永遠に知らなかったわけだしね。

 こうなってくると、面白くないのは鳥貴族だ。一生懸命に280円のジャンボ焼き鳥を作って、ジャスダック上場まで果たしたのに、気づいたらフロアの下にパクリ店舗出しやがって。裁判が長引き、何件も出されたら、たまったもんじゃない。

 そこで旦那、いいプランがありまっせ。目には目、歯に歯ですよ。鳥二郎のあるビルに「鳥三郎」という焼き鳥屋を出すんですよ。さらに「豚二郎」なんてのもいいかも。そしたら相手が「鳥男爵」を出したらどうしようって、それは泥試合になって、企業ブランドが低下するなあ。

木村和久

木村和久

 結局のところ、鳥貴族は大人の対応をして、裁判の結果がどうあれ、被害者として同情を買うしかない。そして日本でも飲食店のトータルパッケージを守る法律を作るきっかけになればと、社会的に評価される道を選ぶのが賢明でしょう。

 もし裁判が鳥二郎側に有利働き、鳥二郎が調子こきだしたら、我々を含めマスコミが叩くしかない。中国すら偽ディズニーランドを撤去したのに、日本でこんなパクリ野郎が、のさばれるのか不思議でしょうがない。というわけで、当面は裁判の行方を冷静に見守りたい。

■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦

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