プロのマンガ家は「マンガの描き方本」をどのように参考にしているのか?

上野顕太郎氏

上野顕太郎氏

「そうだ!マンガを描こう!」と思い立った者が読むガイド本、それが「マンガの描き方本」である。マンガ家志望じゃなくても、マンガを読んでいて「うぉ、この絵はどうやって描いたんだ?」「どうやって、こんなストーリーを思いついたんだ!?」と、マンガ家の頭の中に思いを馳せたことがある人も多いはず。

 そんな「マンガの描き方本」を愛してやまないのが、マンガ家の上野顕太郎氏だ。偏愛が高じて、集めに集めた250冊もの「マンガの描き方本」をもとに、『暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」』をこのたび、上梓。現在、絶賛発売中だ。そこで著者の上野氏に、本書企画の経緯などを聞いた。

――まずは、ざっくり内容を教えていただけますか?

上野:100年近い歴史を持つ「マンガの描き方本」を、その歴史やトーンやデフォルメといったテクニックの変遷、作家の心の持ちようなどさまざまな角度から検証し、愛情を持ってつっこみを入れた日本初の「マンガの描き方本」考察本になっています。

――デフォルメとか擬人化って、昔と今とで違うんですか?

上野:マンガの描き方本で言うと、昭和17年に刊行された加藤悦郎の『新理念 漫画の技法』(藝術學院出版部)には、「漫畫は誇張の藝術だであるとさへ云われるくらゐ、誇張はあらゆる漫畫の表現に缺く事の出来ないものである。」とまで書かれていて、昭和刊行のあらゆる「マンガの描き方本」には、擬人化やデフォルメの方法が解説されているんですね。にも関わらず、昨今の「描き方本」にはそういった項目が設けられていない。なぜ、そうなったのか? ……そういった考察は是非、本のほうで(笑)。

――気になります!! 巻頭の口絵では上野さん所有の「マンガの描き方本」の表1がずらりと並んでいますが、特に影響を受けている本はあるんですか?

上野:ド定番ですが、石森章太郎の『マンガ家入門』ですね。かつて、昭和30年代の少年少女を魅了しまくった本です。あとは、藤子不二雄の『「まんが」入門編』と『実技編』。この3冊には多大なる影響を受けました。

――そもそも、なぜ上野さんは、作家の流儀に興味を持つようになったんですか?

上野:最初は単純に、「あの作家はどんな風に描いているのだろう?」という興味でしたが、皆さん、こだわるポイントが違ったり、そこで気付かされることがあるのが面白くて。作品に取り組む際の参考にもなるので、趣味と実益を兼ねているからといったところでしょうか。

――作家の流儀が人それぞれなら、その数は膨大なものになりますよね。中には入れられなかった内容もあるんですか?

『暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」』

マンガ家・上野顕太郎氏の初の文章の単行本『暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」』

上野:もちろんたくさんありますが、とても1冊には収まりません(笑)。ただ、「背景の表現法」という項目で、「二次元表現のマンガの中に、立体的で奥行きのある世界を描くということはどういうことか」ってなことをもっと考察したかったなと。あと、昭和刊行の「描き方本」の比重が高くなるあまり、平成刊行の本で取り上げられなかった作品がたくさんあります。例えば、平成22年に書かれた『マンガの方法論 超マンガ大学』で、著者のさそうあきらさんが提唱している様々なキーワードが印象的で。例えば、作品を発想し、仕上げる力を「漫画体力」というとか、面白い話を作ろうと思った際に、プロットを引き写しただけの「骨だけ漫画」にせず、「おいしい肉(エピソード)」からストーリーを組み立てるなどです。成程ですよね。

――では最後に、メッセージをお願いします。

上野:マンガが好きな方にお手に取っていただきたい1冊です。軽く読みやすい内容ですが、読めば、奥深いマンガの世界に誘われることでしょう。本末転倒ですが、マンガもちょっぴり載ってますよ!

取材・文/山脇麻生

暇なマンガ家が「マンガの描き方本」を読んで考えた「俺がベストセラーを出せない理由」

全てのマンガ好きに捧げる日本初「マンガの描き方本」考察本!!

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