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プロダンサー・IBUKI「ダンサー自体が輝ける舞台はもっとあるはず」

~もぎたて!女子アスリート最前線 第5回~  若手ストリートダンサーの世界では、日本のみならず、世界的にみても傑出した実力を持つプロダンサーのIBUKI。天才ダンサーはどうして生まれたのか。その軌跡を追ってみた。 ――ダンスを始めたきっかけは?
IBUKI

IBUKI

IBUKI:小学1年生のときに友達からの誘いで体験レッスンに行ったことでした。当時は凄くシャイで鏡の前に立つのも恥ずかしくてレッスン前には泣いてるほどでした。母親も何か習い事はさせたかったらしく賛成だったのですが、やるからには「練習はちゃんとしなさい」ということが約束だったので、学校から帰ったら1日3時間は練習していました。 ――世界的なダンサーになるまでの経緯を教えてください。 IBUKI:小学4年生の時にスクールで初めての強化レッスンがスタートしたときから上を目指したいという思いがでてきました。この年の冬に初めて大会に出場し優勝して……。いきなり優勝してしまったことで、気持ちの部分でおかしくなり(心のどこかで調子にのっていたのかも?)、翌年には大会に出ても全然勝てなくなってしまいました。この頃にDANCE@LIVEという大会に出場しはじめて、スランプから脱出できました。今までとは違い全国規模の大会なので、「日本一になりたいという目標ができたことが大きかった」んだと思います。今まで以上に練習も積み重ねていき、徐々に結果が出てくるようになりました。中学1年生の時にこの大会のファイナルに出場できたのですが、1回戦で負けてしまって……。この敗戦が「すごい悔しくて次は負けたくない」と。このときに負ける要因がもうひとつあって、試合前に腰痛を抱えていたんです。この頃までは、あまりアップの時の柔軟に時間を費やしてなくこの怪我に繋がったので、これを機に柔軟をしっかりとするようになりました。色々な経験を経て挑んだ翌年は、大会で勝ちまくって、この年のDANCE@LIVE KIDS FINAL で優勝。KIDSの部では実績十分で、高校になり成人の部にエントリーしました。 ――高校生なのに大人たちと混じって? IBUKI:大人はレベルが違うからと不安もあったんですけど、DANCE@LIVE JAPAN FINALではいきなりベスト4入りを果たしました。その時に負けたアメリカのスリムブギー選手が優勝するのですが、アメリカ代表としてDANCE@LIVE WORLD CUP に出場するため、繰り上げで出場できるという幸運にも恵まれ同大会にエントリー。大会までの3か月間、彼が上がってくることを想定して練習していました。決勝は予想どおりスリムブギー選手との戦いで、「同じ相手に2度は負けれない」と意気込んで挑んだ試合でした。会場がシンガポールだったのですが、自分のファンがけっこういたこともあり、気持ち的にホームゲームのような感じで踊ることができて、満足のいく内容でした。結果勝利でき、普段泣いたりしたことがないのに感動して泣いてしまいました。 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=911166 ――今後の目標は? IBUKI:将来的にはダンサー自体が輝ける仕事が少ないと思うので、ダンサーという仕事が成り立つように自分がなれたらいいなと思っているのと、「ダンスと他のジャンルがミックスして色々とできればいいな」と考えています。 <取材・文・撮影/丸山剛史> ●「BAD QUEEN」ホームページ http://badqueen.net ■もぎたて!女子アスリート最前線 女性競技者たちのまっすぐな眼差しとひたむきな姿勢は、メイク、衣装のいらない素材美そのもの。てっぺんを目指して邁進する明日のスターの、飾らない美しさをお届けする。
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