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ルール違反をした者は、写真付きでネットに晒されるJリーグのサポーターたち

スポーツ観戦では常連ファンたちによって “暗黙のルール”が作られていることが多々ある。知らずに行けばドン引きしてしまうような、傍若無人な常連ルールの実態に迫ってみた。 ◆ルール違反をした者は、写真付きでネットに晒されるJリーグのサポーター ルール違反をした者は、写真付きでネットに晒されるJリーグのサポーター 国内外のサッカー文化について情報発信するウェブサイト「ローカルフットボールジャパン」には、選手が活躍するピッチの写真はほぼ皆無。掲載されているのは、海外や国内のチームを「熱狂的に応援するファン」の姿ばかりだ。運営者のひとりである大場脩氏は、こう説明する。 「あるチームのレベルを上げていくには、選手の成長だけでなくファンがスタンドをさらに盛り上げていくことが大事です。海外や国内チームのスタンドを比べることで、日本のフットボールの応援のよいところや足りないところが見えてくると思うんです」  そんな大場氏は、Jリーグの最近の試合で、スタンドの空気に異変を感じるようになったという。 「ふがいないプレーをした選手は野次を飛ばされたり、ひどい試合をしたチームにはブーイングが浴びせられます。それも含めてフットボールの試合なんですが、ここ2~3年、そうしたサポーターの写真を撮ってネット上で批判する人が増えています」  その好例が、’14年9月に起きた「中指事件」だろう。コンサドーレ札幌のサポーターが中指を立てている写真が、対戦チームの松本山雅サポーターによってネット上で袋叩きにされたのである。大場氏と共にローカルフットボールジャパンを運営する富田晃氏はこう分析をしている。 「勝利への情熱が強いからこそ、味方チームを叱咤激励したり、対戦チームに挑発的な言動を向けたりしてしまう。一方で、勝っても拍手し、負けても拍手するのが、選手やチームへのリスペクトでありマナーだという人たちの声が大きくなっています。その中には、自分と違う考え方の人に対して攻撃する人がいるんです」  こうした観戦マナーを求める声はしばしば熱心なサポーターを困惑させており、今年7月にはギラヴァンツ北九州の応援コール「ぶちくらせ!」(=「倒せ」)という言葉が乱暴で下品だと問題にされた。 「それぞれのやり方で自由に応援をして楽しむのがフットボールのあり方です。他のサポーターの粗探しをしてネットに晒して叩いているヒマがあったら、ちゃんと試合を観て、しっかり応援するほうが楽しめると思うんですが……」 取材・文/SPA!スポーツ観戦問題特捜班 ― スポーツ観戦[暗黙のルール]が横暴すぎる! ―
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