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ユニクロの「使えるコラボ」と「使えないコラボ」ランキング

メンズファッションバイヤーのMB氏

メンズファッションバイヤーのMB氏。「『オシャレに見える』にはちゃんと理由があるんです」が持論(撮影/難波雄史)

 メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第41回目をよろしくお願いします。  10月2日に発売開始となるユニクロ史上きっての大企画、ユニクロとエルメスの元デザイナーであるクリストフ・ルメールとのコラボ。アパレル業界だけでなく多くの媒体が大注目しています。詳細は連載記事でも述べたとおり。このできから察するに、発売日にはユニクロに行列ができることは必至でしょう。  しかし、ユニクロのコラボ自体は今に始まったことではありません。ユニクロは年間で数十もの企業やブランドとコラボしており、なかには、ルメールのように「え!? こんないいデザインもの出しちゃうの!」といったものから、人目には触れずに静かにセールになるような“ダメコラボ”も存在しています。数が多いだけに、まさに玉石混交なのです。  そこで今回はユニクロの「使える“マストバイ”コラボ」と「使えない“ダメ”コラボ」をそれぞれランキング形式で紹介しますので、購入する際のヒントにしてみてください。 ▼使えるコラボ 第3位 マーチャントアンドミルズスウェット(長袖)+E 2490円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932099
mills

http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/164376

 思わずインテリアで置いておきたくなるほど洗練されたデザインの裁縫道具を作る、イギリスはウェールズの裁縫道具「マーチャント&ミルズ」。モノトーンのグラフィックやセンスのいい字体が特徴。見た目だけでなく機能性もバツグン。ハイエンドな小物屋さんなどでも置いてあったりします。
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http://www.kurasukoto.com/store/products/merchant-and-mills/

 こちらはそんなマーチャント&ミルズのデザインをスウェットに落とし込んだもの。よくこんな発想が出てきたなと感心します。普通、スウェットやTシャツのプリントコラボって有名で誰しもがわかる目立つデザインだと思います。しかし、こちらは単色使いのプリントとシンプル&シックなデザイン。文句なしに使えるアイテムです。 ▼使えるコラボ 第2位 ピーナッツスウェットシャツ(半袖)+E 1990円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932100
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http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/160287

 スヌーピーで有名な「ピーナッツ」とのコラボレーション。1950年から愛されるピーナッツ。ヴィンテージ古着などでもピーナッツのキャラクターTシャツなどはよく見かけます。キャラクターを全面に打ち出すのではなく、アメリカンカジュアルな「カレッジプリント」をモチーフにしたグラフィック。プリントに使っている色数も少なく、キャラクターも大々的には登場せず(ウッドストックだけはいますが)、まるでヴィンテージ古着のようなシンプルな印象に。  キャラクターを表現しようと色数を多く使ったプリントTシャツは大変に多いですが、色は使えば使うほどカジュアルに子供っぽい印象となります。単色でおとなしく表現したこのコラボTシャツは大正解でしょう。 ▼使えるコラボ 第1位 スター・ウォーズスウェット(長袖) 2490円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932102
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http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/163098

 アニメやキャラクターとのコラボ服というのは昔からファッション的には禁忌です。なぜかというと、ファッションは全体でバランスをとるものなのに、「誰もが知っているアニメキャラ」がプリントされていると視線がそこに集中し、バランスが崩れます。苦心してバランスをとってコーディネートしても「おしゃれだね」という評価よりも「そのキャラ好きなの?」で終わってしまうものです。おしゃれの観点からいえば「着こなしのハードルが高すぎるアイテム」です。  しかし、今回のユニクロ×スターウォーズコラボアイテムは意外にも使えるアイテムが目白押し。とくに注目したいのがこのシルバーの箔プリントを使用したスターウォーズのスウェット。あまりにもデカデカと「あのロゴ」が目立つようだと厳しいのですが、こんな感じにさりげないものならば視線も集めずにすみます。またスウェットにシルバーの箔プリントを施すアプローチは海外のコレクションブランドなどでも見られるもので、「スウェット」というチープでカジュアルな素材に、「銀箔や金箔」といったラグジュアリーな光沢がプラスされることで、よくあるスポーツテイストのスウェットよりも大人っぽい印象を与えることができます。黒のスラックスなどで合わせると大人っぽい休日カジュアルがつくれます。 ▼使えないコラボ 第3位 SPRZ NYスウェットシャツ(キース・ヘリング・長袖)+E 2490円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932105
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http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/160291

 さてここからは、「ダメコラボ」シリーズ。キース・ヘリングとユニクロとのコラボレーションはもう何回目なのでしょうか? NYを代表するストリートアートの先駆者も日本国内ではもはや「ユニクロの服」というイメージしかありません。シンプルな線で表現したポップなプリントであるキース・ヘリングへの評価は揺るぎませんが、コラボのやりすぎですっかり「ユニバレ」するほどに。近年国内外の高級ブランドでも「キース・ヘリングコラボ」は見られましたが、どうしてもユニクロのイメージがチラついてお金を出すのに躊躇してしまうほどに……。 ▼使えないコラボ 第2位 NIPPON-OMIYAGEグラフィックT(半袖)+E 1500円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932108
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http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/164356

 これは言わずもがなですね。インバウンド需要狙いなのでしょうが、「ようこそ」って。日本人はこんなプリントは着ません。銀座のユニクロに顕著なのですが、歌舞伎座とのコラボレーションといってとにかく外国人狙いの商品ラインアップが目立ちます。間違っても地元民である私たちは買わないようにしましょう(笑)。このTシャツを着て「おしゃれだね」と言われるコーディネートは、私もつくる自信がありません。 ▼使えないコラボ 第1位 ラインフレンズグラフィックT(半袖)+ 390円+税 ⇒【写真】はコチラ nikkan-spa.jp/?attachment_id=932109
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http://www.uniqlo.com/jp/store/goods/148452

 もう中央に「ユニクロ」って書いちゃった。LINEの画面を賑やかすあのスタンプ達が集結……したのはよいとしても、服である必要があるのでしょうか。誰のどんな需要を察して生産したのかすら謎です。ただし現在値下げ中で390円にて展開中。部屋着なら……アリか……? いやナイ!  10月に迎えるユニクロ史上きっての超期待コラボレーション「ユニクロ×ルメール」の前に、各種コラボを振り返ってみました。なかでもスターウォーズのスウェットはオススメです。では、実際にユニクロや無印良品でどうやっておしゃれに見せるのか? といった着こなし方などについては現在、予約中の新刊『最速でおしゃれに見せる方法』でぜひご確認を。誰でも簡単に「おしゃれに見せる」方法を提案しています。 〈文/MB〉
MB
ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag

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