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弘兼憲史が中高年を応援する新キャラクター「俺クロ」を出す理由

 団塊世代だけでなく、団塊ジュニア世代からも熱い支持を受け続けている『課長島耕作』シリーズをはじめ、あまり描かれることのないシニア世代の恋愛模様を取り上げた『黄昏流星群』など、多くの人気漫画作品を手掛けてきた漫画家の弘兼憲史氏。今年、齢68を数えるも、その発信力は衰えを知らず、先頃も『島耕作の農業論』(弘兼憲史著・光文社)を出版するなど言論の世界でも最前線をひた走るが、そんな彼が画業40周年を機に、「新キャラクター」を生み出した。
弘兼憲史が中高年を応援する新キャラクター「俺クロ」を出す理由

キャラクター商品第1弾の2016年カレンダーは、「夢は9割かなわない 叶わぬ夢より手を伸ばせば届きそうな目標」(5月)など癒しの弘兼語録が満載 撮影/日刊SPA!取材班

 結び目を緩めた赤いネクタイを首にかけ、不良オヤジ風のトレンチコートを背にまとった黒猫の名は「俺クロ」――。人生訓は「人生は楽しんだもん勝ち」。バーボン、からすみ、イワシをこよなく愛し、女優の「入り江たか子」のファンを自称する渋~いキャラクター設定が魅力で、口癖は「まあいいか」「それがどうした」「人それぞれ」なのだとか。そもそも、この新キャラは「中高年を応援したい!」という弘兼氏の思いから誕生したもので、行きつけの飲み屋のマスターのような親近感を持てるようなキャラに育って欲しいと願う。 「会社や家族、日本を一生懸命支えてきたみなさま。ここらで“俺クロ”のように生きてみませんか」と、提案する。商品化第一弾として発売される俺クロ・2016年カレンダーは「そんなに目くじらをたてることはない アレもコレも反面教師として役に立つ」  9月29日に開かれたお披露目会見で弘兼氏はこう胸を張ったが、今後はグッズやキャンペーンキャラクターなどさまざまな分野で「俺クロ」が活躍するという。 「日本は長寿国家なので高齢者はどんどん増える。この層はお金持ちなのでマーケットとして狙わない手はない。俺クロが日本のマーケットも活性化させますよ!」  中高年の底力が経済活性化の切り札と言わんばかりに、そう自信を見せる弘兼氏。長年のファンの一人としては、本業だる漫画の新作発表も心待ちにしていますよ! <取材・文/日刊SPA!取材班>
弘兼憲史オリジナル描きおろし「俺クロ」カレンダー2016

働き続ける中高年に毎月贈る言葉

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