『VOW』投稿に『漂流教室』との出合い…『ゴハンスキー』作者・清野とおるのマンガのルーツを探る

 週刊SPA!で連載中のノンフィクション・グルメマンガ『ゴハンスキー』が話題になっている。

「100円ローソンの干しほたるいかの激ウマな食べ方」や「ホッピー1本で中(焼酎)3杯を上手に飲む方法」など読者にも有益そうな回があったかと思えば、強烈な体験をきっかけに食べられなくなってしまった料理や食材を描いた「トラウマ飯」の回など振れ幅が広すぎるのだ。

◆特設サイトにて無料試し読み掲載中

ゴハンスキー そこで著者の清野とおる先生の人物像を掘り下げるべく、前回のインタビューでは、暴力保育園での体験や、幼少期に街中で出会った変態たちなど衝撃的な思い出を振り返ってもらったが、学生時代も小・中・高とヤバい教師に囲まれて育ってきたそうだ。高校時代の教師には、ゲイ仲間たちと共に大麻吸引で逮捕される人もいた。

「(その先生は)いつも半笑いで落ち着きがなくて、見るからに不審でした。朝の登校時間には、学校の裏門のところで立っているんですけど、『おはようございます』って挨拶してもシカトするんですよ。 それなのに、休み時間には生徒と一緒に大爆笑しながら相撲をとっていたりする。あの行動もやっぱ、ゲイ&大麻によるものなのかもしれませんね(笑)」

 一方で、街ネタやバカ画像本の元祖ともいえる『VOW』(宝島社)を愛読していたのも、清野マンガのルーツといえそう。自身も小学校5年生の頃から投稿をしていたそうだ。

「小さな頃から近所のゴミ屋敷とか、ヤバいおじさんが住んでいると噂の家とかを、見に行くのが楽しみでしたね。怖いもの見たさでなんでしょうけど、町のドロドロした部分をえぐるのが大好きなんですよ」

 高校生の頃にはネタも採用されるようになったそうだが、採用された3ネタのうち2つは赤羽の店を扱ったものだった。『ウヒョッ! 東京都北区赤羽』で行っているような赤羽の散策は、その頃すでに始まっていたというわけだ。

「今もある『フランス床屋ナポレオン』という床屋さんと、『たべるーな けーけー70』っていう謎のイタリアンのネタでしたね。当時から『赤羽に行きさえすれば、面白いネタが転がっている』という漠然とした思いがあって、カメラ片手に街を歩いていました。生まれ育ったのは板橋ですが、小さな頃から毎週のように赤羽には来ていましたし、高校時代は赤羽の高校に通っていましたから」

 そしてマンガへの興味もよりコアな方向に向かっていく。

「小学生の頃に行っていた児童館に、なぜか『漂流教室』が全巻揃えて置いてあったんですよ。当時は楳図かずおさんの有名なマンガとも知らず、読んでは、『うわぁ~!』って驚いていました。『昔の漫画って何て面白いんだろう!』と気づいて、本格的にマンガにハマりはじめたのは、『漂流教室』の初版本を探して古本屋をめぐるようになった中学校2年生の頃からです。その直後に昔のB級貸本マンガの復刻ブームもやってきたので、それからはもう貸本マンガの世界にドップリでしたよ!」

 そして、いよいよマンガ家デビュー……という話の続きは、また次回の記事で!(10月9日更新予定)

 なお『ゴハンスキー』単行本は10月9日に発売ということで、こちらも要チェックです。

<取材・文/古澤誠一郎>

●『ゴハンスキー』特設サイト http://nikkan-spa.jp/info/gohansukieeee

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