最近の炎上企業を株価で分析してみた【コラムニスト・木村和久】

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その88 ―


木村和久

木村和久

 昔はトレンドウォッチャー、今はトレードウォッチャーって、この微妙な違いを皆さん、お分かりになるでしょうか。一応トレード歴10年、デイトレフル参戦歴3年です。

 夕刊フジの「株1グランプリ」で、8月に優勝しています。去年の6月大会も優勝しているので、2連続優勝です。基本デイトレがメインですが、たまにチャートのみの判断で、スイングの予測もやります。

 そんなわけで、最近は上場企業やその関連企業が、不祥事を起こして、株価が下落することが多いですね。株は正直だから、社会がそれだけの評価を下したと見ていいでしょう。考え方にもよりますが、長い目で見れば、買いのチャンスとも受け取れます。最近の目立った会社の株価をウォッチしてみましょう。

 まず横浜の大型マンションで、基礎の杭打ちで手抜きが発覚し、最大2センチ段差が出来たニュースが届きました。販売したのは三井不動産レジデンシャル。あの天下の三井が、そんな物件を売るんだと、ショックを受けましたが、早速ニュース2日目で、解体を含むプランで、補償する動きになっています。そこまで言うならということでしょうか、レジデンシャルの親会社、三井不動産の株価はさほど下がってません。ニュース2日目で、前の価格に戻しつつありますから、三井のブランド力は大したものです。

 どこがとばっちりを受けたのか? 施工した三井住友建設は、ニュースが出た日に、160円台の株価がストップ安になり、110円台になりましたが、2日目には底を打って、低空飛行ではありますが、なんとか踏ん張ってます。連続ストップ安かと思ってたのに、この風向きの変化は、なんでしょうか。

 つまり、三井住友建設が施工したけど、マンションの傾きの張本人は、杭打ちをした会社であると分かったんですね。その杭打ちをやっていたのが旭化成建材という会社。この会社が一番悪いってことで、親会社の旭化成がもろ影響を受けて、株価900円台が700円台にと約3割下落しています。2日目は多少戻しつつありますが、どんだけ補償で出費するのか見当がつかないので、株価は落ちたままです。

 そんなわけで三井不動産の名前には、かろうじて傷がつかないことになり、ひと安心。三井住友建設も、旭化成建材が悪いと責任転嫁しているみたいですし。旭化成は、秋の鬼怒川水害でヘーベルハウスが残って、優秀という評判が立ったのに、今度はマイナスニュースが出てしまいました。

 今後の株価の購入アドバイスですが、参考になる銘柄は、メッセージと東洋ゴム工業です。メッセージは、有料老人ホームで謎の転落事故を起こした会社で、この会社は、9月初旬のニュースで4500円台の株価が2000円まで、半値以下に落ちて、現在は2700円台まで回復しています。つまり今後、よっぽどな悪い評判さえ囁かれなければ、株価は少しづつ戻る傾向にあります。

 東洋ゴム工業においては、電車や船舶で使われている防振ゴムでも不正のニュースが15日に出て、約1割強株価が下落しました。けどこの会社、春にもマンションの免震装置の不正でニュースになったばかりです。不祥事のニュースが出過ぎだと思いますが、株価は不思議と持ち直しています。東洋ゴム工業は、さすがゴム屋さん、弾力性があって回復力がありますね。

 株の買い方としては材料が出尽くさないと買えません。旭化成や三井住友建設は様子見です。メッセージはいいでしょう。まだ株価が戻ると思いますし。あと東洋ゴム工業は、ニュースが新し過ぎますが、逆に3回目の不祥事で、株価が慣れて麻痺してしまったのか? 押し目を狙っていいと思います。

 当たり前の話ですが、株は自己責任で買うので、損をしても人のせいにしてはいけません、念のため。

最近の炎上企業を株価で分析してみた■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦

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