マイナンバー制開始で「キャバクラ嬢激減」の真相【コラムニスト・木村和久】

― 木村和久の「オヤ充のススメ」その91 ―


マイナンバー制開始「キャバクラ嬢激減」の真相【コラムニスト・木村和久】 マイナンバー制の実施により、水商売をしている女のコに、所得税&地方税が課税され、しかも、親バレの可能性もありで、水商売は壊滅的打撃を受けると言われています。果たしてそうでしょうか。幾度も危機を乗り越えて来た水商売の世界、マイナンバー制のせいで、沈むとは思えませんが、そこを検証したいと思います。

 まずマイナンバー制により、本業のホステスは、確定申告をせざる負えません。貰ったお金は、全部自分のものという意識があるコたちは、税金分収入が減り、生活ができないと言われています。それはデマですね。元々、銀座や六本木の高級クラブのママクラスは、ホステス業として確定申告をしており、衣装やメイク代などの必要経費を差っぴいて、税務署に届けています。今までもぐりだったコが、大打撃を受けるだけです。

 問題はアルバイトが多いキャバクラです。けどキャバクラ界においては「可愛いコが3人いれば店は持つ」と言われているように、沢山稼ぐのは、せいぜい4~5人のキャバ嬢です。だから上位10人も確定申告すれば大丈夫でしょう。

キャバクラ嬢

写真/PHOMONA

 深刻と思われるのは、中間層以下のキャバクラ嬢です。しかし、これには抜け道があります。おおよそ年間の収入100万円以下なら、アルバイト扱いで確定申告をしなくていいし、地方税も払わなくていいし、親の扶養家族になってても、親の収入に合算されることはまずありません。しかも、親にバレるって、いまどき風俗店に行って領収書をもらっても、どこぞのイタリアンの名前で領収書いてくれる時代です。支払先の名前は、どうにでもなります。居酒屋でバイトと言ってれば、絶対にバレることはないです。

 年収100万円以下のアルバイトキャバ嬢は、1割の源泉徴収をすでに引かれてあるので、所得税は払ってることになり、脱税にはなりません。というわけで、今後キャバクラ業界は、プロと週2回程度出勤する腰かけ嬢に2極化するのではないでしょうか。

 狙い目は当然、腰かけ嬢ですね。月7~8万円収入じゃ、食べられないから、おねだりが発生しやすい。おねだりをされたら、こっちも何かおねだりすればいい。キャバクラ業界では、おねだり合戦のことを「裏っ引き」といいます。マイナンバー制度のおかげで、腰かけキャバ嬢が急増し、いつ行っても新鮮なコが日替わりでいて、しかも次にいつ会えるか、分からないから、コンタクトだけは取れるようにと、とりあえず仲良くなっておく。そんな光景が目に見えるようです。

 一方キャバクラの店側はどうでしょうか。すでに年間50万円以上稼ぐキャバクラ嬢の、住所や電話番号を税務署に提示することになってますが、守られて来たのか?マイナンバー制度のおかげで、今までよりは税金を申告するようになるし、キャバ嬢の管理も徹底するでしょう。問題は年収100万円以下のキャバ嬢をどう沢山出現させればいいかです。これはキャバ嬢の時給を下げれば、おのずと年収が下がると計算しているようです。

 アベノミクスとはいえ、水商売の時給の低下はひどいものがあります。夜9時以降の時給は、本当の時給、本時給ですが、昔は売れっ子でなくても3000円を切ることはなかった。今じゃ2000円台が当たり前。お客さんと接客してないときは、待機時給と言って、さらに500円引く場合もあります。これがガールズバーとなると、9時以降でも時給1000円台後半がざらです。ガールズバーの場合は、始発電車が出るころまで営業できるから、時給は安くとも、一晩続けてやればお金になると思って仕事をするようです。

木村和久

木村和久

 というわけで、腰かけ素人の貧乏キャバクラ嬢が、マイナンバー制度のおかげで大挙現れます。これぞ100年に一度のチャンスって大げさですね、我こそはと思う殿方は、是非若いコのスポンサーになってあげましょう。

■木村和久(きむらかずひさ)■
トレンドを読み解くコラムニストとして数々のベストセラーを上梓。ゴルフやキャバクラにも通じる、大人の遊び人。現在は日本株を中心としたデイトレードにも挑戦

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