恵比寿の危機

 恵比寿駅西口周辺の飲食店が次々と

開店してはつぶれ
開店してはつぶれ

の状態を繰り返している。

 広くて空いてて
夜中まで営業している
だけがとりえだった
カフェE
は、いつの間にか
激安系の博多料理屋になっているし、

近所の細長い店舗スペースは、
和風居酒屋→餃子屋→韓国鍋屋
と、半年ごとにオーナーが入れ替わり、

鶏モモ焼きを売りにしていたはずだった
カウンターバー
も、やはりいつの間にか
売りがたこ焼きになっていた。

 一度行ってみたいと思っていた
フライドチキンとレモンサワーの店
も、もうないし、

朝8時まで空いているのが
我々夜ふかし族にはうれしかった
ニューウェイブおでん屋
も、とうとう息絶えた。

 一方、
何度チェックしても
客が入っているところを
見たことがない
沖縄風焼き肉屋
は、もうつぶれるだろう
と、友人といつも噂している
にもかかわらず、
まだしぶとく
営業を続けている。

 渋谷にある
けっこう繁盛している
沖縄料理屋のチェーン店
であるらしい。

 駅ビル・アトレの2階にあった
和風居酒屋を押しのけ、今度
大阪発祥の大手ラーメンチェーン店
神座(かむくら)
が、カフェ風スペースを引っさげ、
鳴り物入りでオープンした。

 店舗内は明るく清潔で、
元々カロリーが低そうな
白菜たっぷりアッサリ系ラーメン
ということもあってか、
女性客でにぎわっている。

 今、恵比寿の駅近くは、

西口だけでも富士そばが4軒あったり、
サンマルクカフェが駒沢通りを隔てて
対角線上に2軒あったり、
ドトールも負けじと2軒体制で、
そこにモスカフェが進出してきて、
ついでにルノアール
ギリギリのところで踏ん張っている。

 結局が、

大資本にまかせた
チェーン店しか、
もはやここでは
生き残れない

ということなのか?

 もし、
単身で恵比寿に乗り込むなら、
中途半端な価格設定ではなく、
むしろ、思い切って高級志向
攻めるべきではないのか?

 あと、
ちょっと風変わりな専門店

 博多料理だとか沖縄料理だとか韓国料理
程度じゃダメだと思う。

 もっと小さいカテゴリーに絞ってほしい。

 オイスターバー馬肉料理は辛うじてセーフ。

 イスラエル料理だとか鹿肉料理だとか
つまみにルクエしか使わない家庭料理だとか

そういう店ができたなら、
私はとりあえず行ってみたい。

 コンサルタントではなく、
あくまで恵比寿を愛する
私個人の願望である。

PROFILE

山田ゴメス
山田ゴメス
1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)
OL、学生、フリーター、キャバ嬢……1000人以上のナマの声からあぶり出された、オヤジらしく「モテる」話し方のマナーとコツを教えます

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