第415回

5月19日「生放送、やってみた」

・ニコニコ動画でやりたいアイデアがあって、それがちょっと規模も必要なことなので、公式チャンネルを開設することになった。まずは中野ブロードウェイの隠れ家K-CAFEを拠点にして、いろいろな情報を受信発信していく。その準備のためにコミュニティを設置し、実験を始めている。今日は、生放送をやってみた。

・作家の佐藤友哉さん、滝本竜彦さん、『ファウスト』編集長の太田克史さんと、トーク、というか何も決めずにgdgdでやってみた。だけどその中で実はかなり鋭い提言がいっぱい出ていたのである。やっぱり新しいことはまず、最先端の現場で血を流してるクリエーターと一緒に、始めるべきだ。

・それからコメントを受けながら話すのって、自分でやってみると本当に不思議な感覚があって、面白い。これはぜひ一度は体験してみるべきだと思う。

5月21日「500席のライブハウス、できた」

・ニコニコのコミュ、多くの人にメンバーになってもらったおかげで、同時視聴可能人数はあっという間に500に達した。ありがとうございます! K-CAFE店内に、一通りの機材も揃った。クリエーターのたまり場から、500人までの視聴者に対して、いつでも生放送ができるようになったわけだ。これだけでも、面白いことがいろいろできる。

・作家と読者が、これを使って飲み会の場を共有するとか。と、思いつき、今日、実際にやってみた。カオスな現場の一角にカメラを置き、店内にいる作家が順繰りにその席に移って喋る、という形。出演者、もとい、現場からの参加者は登場順に林依俐さん、乙一さん、松原真琴さん、片岡人生さん、近藤一馬さん、TAGROさん、トミイマサコさん。メガネ率が高い画面になった。

・内容については省略するが、すごく、楽しかったよ。毎日やりたいくらい。ニコ生は、情報を投げて、受け取ってもらう、という感じでなく、情報の渦巻いている空間を共有する、という感じだ。一方的に放水してるのではなく一緒に入浴してる感覚、というか。

・今後、このカフェで飲み会とかお茶会とか、打ち合わせとか、あるいは一人で執筆とかしてるクリエーターは、気が向いたらすぐにここからニコニコ放送ができる。雑談や議論の場に、世界の個室にいるありとあらゆる人々を招きいれることができるわけだ。もちろん画面の中から手渡しするように作品をやり取りする方法もある。

5月22日「一期一会」

・イチゴ、これくらいでそろそろ収穫なのかな。ところでまだ実験放送なので限定的にやるしかないんですけど、ニコニコで次は29日あたりの枠で、また全然ノリの違うこと、考えてます。その頃コミュをチェックしてみて下さいね。

09052601.jpg

PROFILE

渡辺浩弐
渡辺浩弐
作家。小説のほかマンガ、アニメ、ゲームの原作を手がける。著作に『アンドロメディア』『プラトニックチェーン』『iKILL(ィキル)』等。ゲーム制作会社GTV代表取締役。早稲田大学講師。