日本人の知らない日本【第2回:日本食はなぜ世界で人気があるのか】

日本食はなぜ世界で人気があるのか〝クールジャパン〟というと、「日本食」が取り上げられることが多い。食通に人気の『ミシュランガイド』(2016年版)では、最高レベルの三つ星が、東京13件、京都・大阪11件に対し、本家本元のパリは9件。二つ星では東京51件、京都・大阪45件に対し、フランス全土で82件と、世界的に権威のあるレストランの格付け機関が、東京をパリ以上の美食都市として評価している。そしてなんと、東京巣鴨のラーメン店「Japanese Soba Noodles 蔦」が、ラーメン店では世界初の一つ星を獲得している。  伊勢雅臣氏は、日本食が世界で人気を得ていることについて、『世界が称賛する 日本人が知らない日本』(育鵬社)の中で、こう述べている。  「考えてみれば、食べ物は、肉にしろ、魚にしろ、野菜や穀物にしろ、すべてもとは生き物である。その生き物の命をいただいて、我々は日々生かされている。そのことへの感謝が『いただきます』に込められている。食事そのものが、日本人にとっては生命をいただく神聖なる儀式、『神事』なのである」  外国語に訳すことが難しいといわれる「いただきます」。 その感謝の気持ちが、日本の食文化には、神話の時代から息づいているのだ。  「日本食がおいしく、かつ健康的だという特長は、多くの料理人が先祖から子孫へ、先輩から後輩に伝えられる伝統の中で、神事に携わる使命感を感じとって、愚直な努力を何世代も続けているところからきている。こういう努力が積み重なって、いまや世界の人々に好かれるほどに、日本料理はおいしく健康的になったのである。  日本料理に携わる人々が、この日本の文化伝統をより自覚して取り組むことで、日本料理はさらに世界の人々に愛されていくだろう」  私たち現代日本人の、何気ない振る舞いは、実は、長い年月のあいだに、知らず知らずのうちに培われた、〝日本人ならではのもの〟なのである。 (文/育鵬社編集部) 【伊勢雅臣(いせ・まさおみ)】 「国際派日本人養成講座」編集長 著書に『世界が称賛する 日本人が知らない日本』『世界が称賛する 国際派日本人』(ともに育鵬社)がある。
世界が称賛する 日本人が知らない日本

これぞ〝クール・ジャパン〟の決定版!

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