俺の夜
震災以来、久しぶりにクラブに行くと、以前は高級スーツ姿だらけだった人気バコで、ボーイに「どうぞどうぞ」と無料でVIP席に通されたスパムです。客はたったの4人(しかも全員男)。「もう東京のクラブは冷えきったのか……」と愕然としていると、韓流アイドルにドハマり中の先輩ライターから耳寄りな情報が。曰く「今、K-POPのイベントが相当熱い」とのこと。カラオケで女のコに「KARAのお尻ダンスやって」とリクエストするくらいしか馴染みのないスパムですが、その“熱さ”を求め、早速行ってみました!
超ハイレベルな
韓流コピーアクト!
やって来たのは新宿のクラブ「EXIT」で行われた、「K―POPナイト」です。まずバーカウンターへ行くと、普通クラブにはない「マッコリカクテル」が……さすが韓流イベント。
郷に入っては郷に従えとマッコリビールを飲んでいたところ、ステージに女性パフォーマー集団が登場。「少女時代」を完コピでアクトし始めました。彼女たちは「SOK(新大久保)48」といい、新大久保を中心に活動するサークルだという。会場は一気に熱を帯び、気づけば“にわか”のスパムも「はじめましてアニョハセヨ~」とのMCに対し、周りと一緒に「アニョハセヨー!」と叫んでいました。
⇒ 後編 「モテたいなら、来る前にK-POPを聴きまくってくることです!」 へ続く
完コピ・ユニットは全員日本人でも本物顔負けの美脚!
⇒ 後編 「モテたいなら、来る前にK-POPを聴きまくってくることです!」 へ続く
撮影/渡辺秀之
DJタイムを挟み、ほかにもさまざまなコピーユニットがハイレベルなステージを繰り広げます。KARA、東方神起、ビッグバン……どこかで聞いた曲の数々に、日ごろいかにK-POPを耳にしているのかを思い知らされます。
ふとあたりを見回すと、男女比が4対6くらいで女性陣が多い。もちろん、声をかけてみました。
「このイベント目当てで名古屋から来ました!」と話すのは、真菜ちゃん(25歳)と葵ちゃん(25歳)。ファン歴6か月の2人ですが、「(イベント出演者は)ダンスと歌のレベルが高い。本物はなかなか見られないから、その分楽しめます」という熱狂ぶり。もっと親睦を深めようとしたところ、段々と会話はコアなK-POPトークに……。ついには話すネタが尽き、そそくさと退散しました。そんなスパムに対し、「モテたいなら、来る前にK-POPを聴きまくってくることです!」とアドバイスをくれたのは、このイベント主催者DJ・HYUKさんだ。DJプレイ終了後を直撃しました。
「さらに簡単な振り付けも覚えて、ステージで踊ること。ウチはDJタイム中なら誰でもステージに乗ってOKなので、これだけでかなり“ヒーロー”になれますヨ」
さらなる奥義は、「“HYUKさん直伝”4か条」をご覧あれ。ちなみに彼曰く、最近はほかでも多くの韓流イベントが行われているが、この「K-POPナイト」とは少し違いがあるという。
「多いのは韓国人DJが『普通のクラブ曲』を流すイベントで、どちらかというと、イケメン韓国人目当ての日本人女性客が多いようです。けど、ウチのお客さんは純粋なK―POP好きばかり。だからすごく盛り上がるんですヨ!」
帰り道、スマホで早速YouTubeを観賞。次はさらに堪能しようと、予習に励むスパムでした。
DJ HYUKの「K-POPナイト」
HYUKさんは以前、韓国のTV番組に出演した際にKARAから直接ダンス指導をしてもらったという経験を持ち、約3年前からK−POPメインのイベントを開催している。「K−POPナイト」は奇数月の第3土曜日に開催。イベントや出演者情報など詳細は公式サイト「DJ HYUKのK−POP NIGHT」(http://www.kpopnight.com/)で要チェック!
K-POPナイト事前予習4か条
・少女時代とKARA以外も覚える
・振り付けも練習してくるべし!
・ウンチクを語れればなお良し!
・韓国語でのコミュニケーションも◎
撮影/渡辺秀之
震災が直撃した仙台・国分町がかつてない活気に沸いている!
東日本大震災から3か月。東京の夜の街の活気は未だに戻っておらず、あちこちから青息吐息が聞こえてくる。そんななか、被災地でもある東北一の歓楽街、仙台・国分町は直接的被害を受けつつも奇跡的に復活しているという噂を聞いた。東京の様相を鑑みるに、にわかには信じがたい話だが、夜遊びガイドのO氏曰く「かつてない熱さ」という。そして、宿泊の予約を入れようとすると、平日ど真ん中の水曜日にもかかわらず、ホテル・旅館は超ハイクラスを除いてどこも満室。予約可のサウナに電話しても「残り僅かです」と告げられ、その一端を垣間見ることに。慌てて宿を確保し、仙台に向かった。
今回のお供はちょうど1年前、本頁で国分町をリポートし、その「活気」に身体のあちこちを「熱く」した盟友・テポドン。1年ぶりの仙台行きに狂喜乱舞している。
「年末を凌ぐ客足」が
輝く被災地の繁華街
仙台駅に降り立つ。震災直後、ホームや外壁が崩壊した光景が脳裏に焼きついていたのだが、そんな様子は微塵もなく、駅前は若者で溢れていた。
夜の帳が下りるのを待つ間、震災の被害を受けたクリネックス宮城スタジアムでプロ野球観戦と洒落込む。平日ながらほぼ満員のスタジアムでは観客が楽天の選手の一挙手一投足に大喝采。我々もマー君が雄叫びを上げるのと同時にビールの杯を乾した。
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深夜まで活気溢れる国分町
水曜日にもかかわらず12時過ぎても人・人・人
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協力/O氏(夜遊びガイド) 撮影/テポドン(本誌)