第十二夜 【前編】

博多・中洲は男島
飲んで抜かれて美酒に酔う!
潜入夜遊び九州編

【担当記者:テポドン】

 人はなぜ山に登るのかという問いに、漠然と「そこに山があるから」と答えることにためらいを感じるのは、最近読んだ夢枕獏の登山小説のおかげ。登山家たちのハードな生き方を見ているうち、高尾山にすら登ったことがないのに、8000メートル級の山々に思いを馳せる始末。そんな男が今週の担当、私めテポドンです。

 先週の担当・苫米地が銀座に潜入をしているのを横目に、エロ本時代の潜入癖が沸々と湧いてしまったのが運の尽き。嫁との博多旅行を、こともあろうか夜遊び潜入日記にしてしまったのは見栄張りな名古屋人のDNAのなせる技である。芋焼酎を嫁にしこたま飲ませ、いびきをかくまで見届けたら、夜の中洲へGO! GO!

 博多の中洲は完全なアウェイ。頼みの綱のサポーターは地元風俗誌と無料案内所、そしてタクシーの運転手だけ。ホテルの便所で風俗誌を熟読したら、タクシーに乗って無料案内所へ。まずは渇いた喉を湿らせるべく、一軒目のニュークラブ「A」へ突撃だ。

 ニュークラブとは聞きなれない言葉だが、中洲では高級キャバクラを指し、やや格落ちはラウンジと呼ばれている。得てして地方では、「キャバクラ」という言葉は東京でいうところのピンサロなどのヌキ系の店を指すことがあるので、注意をしたいところだ。

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完全アウェイの地で、唯一のサポーターとなるのは
こうした地元風俗誌や無料案内所。そして、タクシーの
運転手から情報を得るという攻撃的な気持ちを持って、
夜の街へ突撃していただきたい

■中洲は夜遊びのエベレストである

 店への道すがら、ボーイの兄ちゃんと話したのだが、不況の波は博多も深刻なのだとか。閉店する店も多いため、店も営業に必死で、女のコの質や料金を競っているという。まぁ、客にはいいことだ。

 出迎えてくれたお姫様は、いづみちゃん。生まれも育ちも福岡という生粋の博多っ子だ。地方のキャバクラでは、こういう地元のおネエちゃんと方言トークができるのも楽しみの一つ。ここで「出身は山口です!」なんつう外人部隊が付いた日にゃ、興ざめである。

「東京から来たのに、なんでウチの店に来たと?」

 と、博多弁で聞かれたので、

「博多に『A』というキャバクラ界のエベレストがあるって聞いたから、今日は登ったんだ。まぁ、俺自身は富士山も登ったことないんだが……」

 などと軽口を叩いたあたりからヒートアップ。一時間ほど馬鹿騒ぎして退店。1時間、指名なし、おネエちゃんのドリンクもなしで7000円。満足度は1万5000円分くらいはあった。

 そして次に向かったのは、博多で大ブームのメンズスパなる個室型ヘルス。スパはスパでも、頭にメンズが付くだけでさらにスッキリなるのだから世の中は不思議だ。さてこのメンズスパ。8000円前後でマットプレイまでできる店が多く、人気店になると開店時に列ができるのだとか。男子たるもの、一度はイッておくべき。イケばイッたで2本ばかし抜かれることは間違いない。

 

テポドン エロ系実話誌などで修羅場をくぐったロクデナシがSPA!流の夜遊びに突撃!
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