第二十三夜 【後編】

【担当記者:苫米地】

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Aちゃんが「いつも行列が出来ていて入れない」と言っていたメイド喫茶「@」へ。ビル4フロアにコンセプトの違う4店舗を構え、ドンキホーテにまで出店する同店は外国人も訪れる有名スポットだ。階段まで続く行列に並ぶこと30分。入店すると「お帰りなさいませ~」の大合唱。メイド姿のウェイトレスが15人はいようか、この人数は異様だ。メニューを見れば酒がある。恥をしのんで「まぜまぜ桃色すぱげってぃ」と「メイドオリジナルカクテル」を注文。O氏はメイドに熱視線。話しかけると跪いてくれるのがイイ。ほどなくしてスパゲティが登場。

「ご主人様、私が美味しくなる呪文を言いますので、一緒に言ってもらえますか?」。「まぜまぜ!」、「萌え萌え!」、「おいしくな~れ!」。メイドとのコール&レスポンス。羞恥と達成感で胸が一杯。

 20時。店を出ると、煌々としていた電気街がゴーストタウンさながらに。電気店はどこも20時で閉店のよう。街の変貌に驚きつつ、「D」の斜め向かいの鉄道メイド居酒屋「T」へ。Aちゃんが「絶対入ってね」と言っていた店である。鉄道グッズで埋め尽くされた店内。100席余りが男性でギッシリ。人気の無い通りとのギャップに驚く。ここはピンクや緑の車掌姿のウェイトレスが10人ほど。さっきの「@」が歌舞伎町のキャバだとしたらここは中野か。接客もフランク。注文を取りに来るたびに会話が弾み、酔いも手伝ってご機嫌な我々。

 23時。シメは昭和通り沿いの老舗ランジェリークラブ「S」。入り口で割引券を示すも、不明瞭な料金体系を提示され不満。店内はガラガラ。盛況だったあちら側とは大きな差。現れた嬢は20歳前後のメイドたちに、ちやほやされてきた我々には物足りない容姿。服の面積と反比例の満足度。嬢のブラを外し、怒られるO氏を見ていたら気が晴れました……。

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20時を過ぎると電気街はゴーストタウン化。しかし、人が歩い
ていないにも関わらず、通り沿いのメイド系飲食店は盛況だった。
週末は翌5時まで営業する店も増えているとか

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暗い裏道に突如現れたタギングに驚くも
「AKB」の文字が微笑ましい

★今夜の収支決算(2人分)
メイドガイド「M」……8000円
メイドカフェ「@」(60分)……3400円
萌え系ライブバー「D」……1400円
鉄道メイド居酒屋「T」……5280円
ランジェリークラブ「S」(40分)……1万7300円

計 3万5380円也

協力/O氏(夜遊びガイド)
図版/鴨 敦子

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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