第九十四夜【前編】

周辺のギャルが大挙流入!
“千葉のシブヤ”柏のカオスで熱い夜

 記録的猛暑の日、常磐線で上野から40分。もう20分電車に揺られれば、以前イイ思いをした”茨城の歌舞伎町”土浦だ。しかし同行のO氏が「ここで降りましょう」としきりに言う。連夜の痛飲で腹でも下したのかと思い、あとをついていくと、何かに導かれるように改札をくぐる氏。慌ててあとを追うと改札の外にはミニスカやホットパンツ、今ドキの女のコが闊歩しているではないか……。

「噂どおりギャルが多いすね。実はここ柏は”千葉のシブヤ”って言われているんです。どうしても一度この目で見てみたくて!」

 したり顔で語るO氏。柏は茨城に通ずる常磐線、埼玉の春日部や大宮に繋がる東武野田線が通る交通の要所ゆえ、ここは周辺ギャルの一大集結地となっているというが……。

千葉の”磁場”? 不思議なものが次々と

 ’73年建造の日本初のペデストリアンデッキのある東口は若者でいっぱい。大声でがなるストリートミュージシャンが混沌に拍車をかける。見回すと高島屋、丸井、そごうなどデパートが軒を連ね、妙に昇降速度の遅いエスカレーターをギャルの集団が騒ぎながら降りてゆく。あちこちから若者が湧いてくるようで”シブヤ”もあながち嘘ではない。ナマ脚ギャル軍団のあとをついていくと「二番街」と書かれたアーケード街に。その真ん中にはドン・キホーテが鎮座。本家渋谷同様、ギャルたちはコスメの買い出しに余念がないようだ。ふとその先を見ると、市場の2階からカーネルサンダース人形3体が見下ろしており、その前で写真を撮っている輩がいる。

「これも名所みたいですよ。渋谷で言えば、ハチ公ですかね」 

 どや顔で説明するO氏。なぜここにカーネルが……。

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市場の2階に突然現れる柏のランドマーク「カーネル三兄弟」。
ちなみに3軒隣のKFCには普通の格好のカーネルがいる

協力/O氏(夜遊びガイド) 撮影/渡辺秀之

苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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