長編ドラマはいつもto be continued――フミ斎藤のプロレス講座別冊 WWEヒストリー第85回
出場メンバーをみているとアンドレ・ザ・ジャイアント(3番)、“ミスター・パーフェクト”カート・ヘニング(4番)、バッドニュース・ブラウン(アレン=13番)、ビッグ・ボスマン(22番)、ビッグ・ジョン・スタッド(27番)、ハーキュリース(28番)などすでにこの世を去ってしまったスーパースターたちの名を発見することができる。
優勝候補といわれていたアンドレは、ジェーク“ザ・スネーク”ロバーツのヘビを怖がってみずからトップロープごしに場外に転落。大巨人はヘビが苦手、というストーリーラインになっていた。
WWE世界ヘビー級王者サベージは“15番”でエントリーし、グレッグ・バレンタイン、ショーン・マイケルズ、ティト・サンタナを次つぎにオーバー・ザ・トップロープで場外に放り捨てた。マイケルズは、マーティ・ジャネッティーとのアイドル系タッグチーム、ザ・ロッカーズとして売り出し中の23歳の若手だった。
“18番”でエントリーしてきたホーガンはヘニング、ブッシュワッカー・ブッチ、ココ・B・ウェア、ブッシュワッカー・ルーク、アーン・アンダーソン、タリー・ブランチャード、ウォーロードをあっというまに場外に投げ捨てた。アンダーソン&ブランチャードのブレーンバスターズは、ライバル団体WCWから移籍してきたばかりの“外様”で、まだなんとなくWWEの景色になじんでいなかった。
ホーガンとサベージが接触したのは試合開始から38分経過の時点。サベージとバッドニュース・ブラウンがロープサイドでからまり合っていたところにホーガンが背後から接近し、ブラウンの足をすくうと、サベージとブラウンが同時に場外に転落した。
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